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『タワーリング・インフェルノ』 オレに触ると火傷するぜっ!

『タワーリング・インフェルノ』(1974) THE TOWERING INFERNO 165分

監督: ジョン・ギラーミン、アーウィン・アレン 製作:アーウィン・アレン 原作:トーマス・N・スコーシア、フランク・M・ロビンソン、リチャード・マーティン・スターン 脚本:スターリング・シリファント 撮影:フレッド・コーネカンプ、ジョセフ・バイロック 特撮:L・B・アボット 音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:スティーヴ・マックィーン、ポール・ニューマン、ウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ、フレッド・アステア、O・J・シンプソン、リチャード・チェンバレン、ロバート・ヴォーン、ロバート・ワグナー

冬は乾燥して火災の多い季節だ。火事には気をつけよう。
ということで今日は火事の映画『タワーリング・インフェルノ』だ。

一流の設計士ポール・ニューマンが見事な高層ビルの設計をした。しかし、ビル会社の社長の娘婿リチャード・チェンバレンが建築費をピンハネして安い建築材で作らせてしまう。案の定、O・J・シンプソンが警備をするそのビルは火災を起こす。
大火災の中、折しも開催されていたオープニングセレモニーのため最上階にフレッド・アステアら数百名が取り残されてしまう。彼らを救うためスティーヴ・マックィーンを始めとする消防士たちが決死の救出活動を行う。エレベーターは階下の火で使えないため、向かいのビルにロープを張りゴンドラで渡すなどの手段を取るが、火の勢いは治まらずこのままでは大勢が焼け死ぬことになる。そして、最後には一か八かのアイディアで火は消し止められるが犠牲者の数は多く、黒こげになったビルは怪物のように人々を見下ろしているのだった。

要約すればこんなところだろうか。
リチャード・チェンバレンが悪いと言ってしまえばそれまでだが、これが映画だけではなく実際の建築建造物の工事などでも行われていそうなところが怖い。地震多発国である日本の建築基準は厳しいそうだが、それがちゃんと守られていないと意味がない。もちろん消防法もだ。
『タワーリング・インフェルノ』でも初期段階での発見、速やかな避難が行われていれば犠牲者の数はかなり少なくてすんだのだが、偉い人が「まだ火事かどうかははっきりしないんだろ」「たかがボヤだろ」と利益を気にして危険についての情報を伏せたままにするのはこの手のパニック映画の定石通り。

スティーヴ・マックイーンとポール・ニューマンの二枚看板を始めとする豪華キャストで、映画監督のジョン・ランディスも出演している。もっともジョン・ランディスは役者としてではなくガラスを突き破って落ちていくスタントマンとしてである。1974年当時のジョン・ランディスは自主制作映画の『シュロック』(1971)を撮ってはいたものの、『ケンタッキー・フライド・ムービー』(1977)や『アニマル・ハウス』(1978)はまだ先のことで、映画監督を夢見つつスタントマンや端役で生計を立てる一青年にすぎなかったのだ。

オハラハン消防隊長を演ずるスティーヴ・マックイーンはMcQueenの姓から分かる通りもちろんアイルランド系。Mcってのは“~の息子”を意味するアイルランド語だそうだ。だからMc~という姓は基本的にアイルランド人。メジャー・リーグのマーク・マグワイヤ(Mark McGwire)やハンバーガーのマクドナルドの創立者であるMcDonald兄弟もアイルランド系。それとMcで始まってるからM・C・ハマーもひょっとしたらアイルランド系かもしれない。いたなぁM・C・ハマー。ちなみにM・C・ハマー本当はアイルランド系ではないと思う。
同じく消防士の登場する『バックドラフト』の主人公マクフライ兄弟(カート・ラッセル他、ってアレック・ボールドウィンは他扱いかよ)もアイルランド系だった。
偶然の一致?
いやいや、昔から色々と差別されてきたアイルランド人は新大陸アメリカに移住してきても、危険で過酷な職業である警官や消防士といった職にしか就けなかったという過去があるのだ。現在でも警官や消防士に占めるアイルランド系の割合は人口比率のおけるそれよりも高いらしい。ちゃんと数字で知ったデータじゃないのであくまでも「らしい」ってことでひとつ。

監督がジョン・ギラーミンなんで例によっておおざっぱ。大味な映画を撮らせたら一流な人だ。だけれども重箱の隅をつつくような観方をする映画じゃないからかまわないでしょ。

上院議員役でナポレオン・ソロことロバート・ヴォーンが出ている。この人は本当に政治家役が似合う。思えば日本映画『アナザーウェイ D機関情報』(1988)はロバート・ヴォーンだけを目当てで観に行った。海外ロケをメインにして海外の俳優を多数起用した日本映画としてはそんなに悪くない、とは思う。今にして思えば監督は山下耕作だし。
しかし、音楽がジョルジオ・モロダーなど痛いところはちゃんと痛い。日本軍の伊号潜水艦などが特撮で再現されるが特撮監督が川北絋一だもんなぁ・・・『ガンヘッド』に『さよならジュピター』の人だからなぁ・・・

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