少年マガジンで連載されている『魁!!クロマティ高校』の最新第11巻。
マガジンは時折立ち読みする程度だがこの作品の単行本だけは買っている。『課長バカ一代』もそうだが野中英次の作品は面白い。だが噂に聞く実写映画化は本気なのだろうか。メカ沢はロボコン式に着ぐるみでなんとかなっても(CGを使える程予算がなさそうだ)ゴリラはどうするのだ。こっちも着ぐるみか?すごく痛いシーンになりそうだ。
それはそれとして、今回収録作品の中には“前田が小説を書いたところそれがクロマティ高校内で人気になり、ついには映画化される”というエピソードがある。(第232~234話)
ところがその映画には前田の小説にはなかった“ゆで玉子を40コ一気食いする”というシーンが追加されていた。
例によってクロマティ高校の連中が無意味に雁首を揃えて
「ゆで玉子を食う映画ってどんな映画なんだ?」
「ゆで玉子の映画ってどんな映画かすっげえ気になるよな?」
いい加減なモヒカン頭の林田に至っては
「ああ・・・オレもかなりの映画通だがゆで玉子40個10分以内にたいらげる映画なんて観たコトないぜ」
と発現する。林田が映画通だとは知らなかった。
しかし実は存在する。何がって?大量のゆで玉子をたいらげる映画がだ。それもコメディじゃなくてアカデミー賞のいくつかの部門にノミネートされたシリアス作品で、しかも玉子を食うのはあの二枚目で演技派なポール・ニューマンときてる。
『暴力脱獄』(1967)はタイトルの示す通り刑務所を舞台にそこからの脱獄を描いた作品で、その中盤頃にそのシーンはある。なにかの拍子にポール・ニューマンが「オレは玉子を50個食える」と言い張り、面白がった囚人たちはポール・ニューマンが1時間でゆで玉子を50個食べられるかという賭けを行う。
山盛りになったゆで玉子を食べ始めるポール・ニューマン。ゆで玉子を黙々と食べ続けるポール・ニューマン。ついには自分で飲み込めなくなったポール・ニューマンの口にこれでもかと次々に玉子を押し込むジョージ・ケネディ。そして緊張して見守る囚人たち。これがアクション映画風のカットバックで描かれる。間抜けだがカッコイイ!
玉子の平均的な重さが1個80gというから、約4kgを食ったことになる。うーむ、4kgとは確かに多いがテレビの大食い番組に出てくる出場者ならペロリと食ってしまう気もする。
ちなみに、この賭けに勝つためなら親友に無理矢理玉子を押し込む演技でジョージ・ケネディはアカデミー助演男優賞を受賞。「そのシーンかよ!」というツッコミが入りそうだが、自分のためなら親友も犠牲にするのはラストの二人の関係につながる前振りなのだ。(ホントかよ)
ともあれ「ゆで玉子を10分間で40個食べる」ではないものの「ゆで玉子を1時間で50個食べる」という映画ならあったりするので世の中は油断がならない。