『アラクノフォビア』(1990) ARACHNOPHOBIA 109分 1991/03鑑賞
監督:フランク・マーシャル 製作:キャスリーン・ケネディ、リチャード・ヴェイン 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル 原作:ドン・ヤコビィ、アル・ウィリアムズ 脚本:ドン・ヤコビィ、ウェズリー・ストリック 撮影:ミカエル・サロモン 特殊効果:クリス・ウェイラス 音楽:トレヴァー・ジョーンズ
出演:ジェフ・ダニエルズ、ハーレイ・ジェーン・コザック、ジュリアン・サンズ、ジョン・グッドマン、スチュアート・パンキン
『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』や『太陽の帝国』などスティーヴン・スピルバーグ関係作品で制作を務めてきたフランク・マーシャルの監督デビュー作。
舞台は田舎町、主人公(ジェフ・ダニエルズ)は都会から引っ越してきた開業医。南米から届いた荷物に新種の猛毒グモが紛れ込んでいて、町で繁殖し始めたクモは徐々に人間を襲い始める。毒の症状は心臓発作に似ているため主人公が被害者である患者を誤診したのではないかと疑われてしまう。
この田舎の閉鎖性と陰湿な人間関係がなかなか面白かったのだが、エンターテイメント作品なのでその辺りは掘り下げられていないのが妥当ではあるが残念だ。
毒グモの可能性に気付いた主人公は昆虫学者(ジュリアン・サンズ)を呼び寄せ、また地元の害虫駆除業者(ジョン・グッドマン)も殺虫剤のタンクを背負って駆けつける。巨体をゆさゆささせながらクモを倒していく駆除業者はすっかり主人公を食ってしまう怪物ぶり。映画全体のカラーからすると少しお遊びがすぎる気もするが面白いのでOKだろう。
それに比べて昆虫学者は、そもそもの原因はこいつにあるというのにほとんど役に立たない。もう少しがんばれ。
都会から越してきたばかりで田舎に馴染めない主人公と、クモについての学術的専門家、そして実際にクモなどの害虫と戦っている駆除業者。このシチュエーションと人物の組み合わせは『ジョーズ』(1975)とスピルバーグ一家ということもあってか構造的に非常に似通っている。
迫力ではサメに負けているがクモがゴソゴソと壁の隙間や洗面台の排水口から這い出してくる様子にはぞっとする。わたしはそれほどクモは苦手ではないが、嫌いな人には耐えられないだろう。
タイトルの『アラクノフォビア』とはクモ恐怖症のこと。“フォビア”が恐怖症なので“アラクノ”がクモなのだろう。高橋葉介のコミックで『ドクター・フォービア/恐怖症博士』(秋田書店刊)というのがあるがまさにそれだ。
落語の『まんじゅうこわい』は英訳すると“MANJU-PHOBIA”なんだろうか。ちなみにわたしは“ペプシ・コーラフォビア”である。コンビニの清涼飲料水の棚は目をつぶって早足で通り過ぎるぐらい恐い。だから間違っても送ってこないように。いいか、絶対に送ってくるなよ。
あーそろそろお歳暮の季節だな。いや送ってこないでね。