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『ビロウ』 海の底に何かがいる

『ビロウ』(2002) BELOW 105分

監督:デヴィッド・トゥーヒー 製作:スー・ベイドン=パウエル/マイケル・ゾーマス 脚本:ダーレン・アロノフスキー/デヴィッド・トゥーヒー/ルーカス・サスマン 撮影:イアン・ウィルソン 編集:マーティン・ハンター 音楽:グレーム・レヴェル
出演:マシュー・デイヴィス/ブルース・グリーンウッド/オリヴィア・ウィリアムズ/ホルト・マッキャラニー/スコット・フォーリー

第二次大戦中のアメリカ海軍潜水艦が正体不明な何かに襲われる。
というのを聞いて「いかにも駄目そうだ」と敬遠していたのだが、観てみるとこれが意外に拾い物。
潜水艦にどうやら霊的な物が取り付くのだが、その正体が最後まで明確にはされない。乗組員たちは何かがいるという存在は感じるのだがはっきりとした姿が見えるわけではなく“レコードが勝手に鳴り始める”“変な音が艦内に響く”といった気配しかわからない。
“何かの存在”とドイツ軍による激しい攻撃も受けながらも遊軍の港へと向かう極限状態の潜水艦の艦内を緊張感と狂気が浸食していく様が淡々と描かれる。
飛び散る血やちぎれ飛んだ首など直接的な描写を用いることなく、雰囲気のみで恐怖を巧みに構築していく。中でも、ある男が鏡に映った自分の姿が少し遅れて動いているのにふと気づくシーンは秀逸で、しかもその鏡からモンスターが出てくるといったことがなくただ“何かがおかしい”にとどめているのが良い。
潜水艦物としても実は『Uボート』や『U-571』並みに描写がしっかりしている。

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