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『JM』 サイバーパンクのミッシングリンク

『JM』(1995) JOHNNY MNEMONIC 105分

監督:ロバート・ロンゴ 製作:ドン・カーモディ 原作・脚本:ウィリアム・ギブソン 撮影:フランソワ・プロタ デザイン:シド・ミード 音楽:マイケル・ダナ
出演:キアヌ・リーヴス/北野武/ディナ・メイヤー/アイス・T/ドルフ・ラングレン/ヘンリー・ロリンズ/ウド・キア/バルバラ・スコヴァ/シェリー・ミラー

セガール、ヴァン・ダムときたら次はやはりドルフ・ラングレンだろうか。
極真派の黒帯空手家で体格は良く厳ついが格好いい顔立ち、そして実は名門MITに在籍していたこともある(卒業したかは知らない)という理系の知性派。身体、顔、頭と三拍子揃っている。
『ロッキー4』(1985)で敵役のロシア人ボクサーに大抜擢され一気に世界的知名度を得る。そこから揚々とした俳優人生が始まった、のならばいいがどうもぱっとしない映画ばかり出演している。
スゥエーデン出身なので確かに英語に訛りはあるが、アーノルド・シュワルツェネッガーやジャン=クロード・ヴァン・ダムほどは強くなくさほど障害ではないだろう。アクションはこなせるし、もうちょっと作品に恵まれても良いと思うのだが。

『JM』はドルフ・ラングレン主演作ではない。ドルフ・ラングレンが演じるのは殺し屋で、殺し屋といえば聞こえは良いが神がかった上にホームレスめいた服装、おまけにヒゲがモジャモジャで最初はドルフ・ラングレンだと気付かなかった。イエス・キリストのコスプレといえばまあその通りなのだが。
時折画面をウロウロしてはほとんど見せ場もないまま消えていく。そりゃ、いくらなんでもあんまりだろ。
そもそもこの『JM』という映画が原作・脚本にウィリアム・ギブソンとデザインにシド・ミードを持ってきた意味がまったく感じられないようなクソ映画ではある。ギブソンにしろシド・ミードにしろピークは80年代だったので、それを95年になってから看板として引っ張り出してくるところでこの作品の基本的なセンスに疑問が持たれる。
監督のロバート・ロンゴはアート・ビデオを撮っていた人だそうで、なるほどそれっぽい画面を作る事でせいぜいなのも納得だ。優れた映画は優れた芸術でもあるが、芸術として映画を撮ることは間違いだというのが個人的考えだ。
まさしく無駄に豪華なキャストも「何でこんな映画に出ちまったんだろうか」と公開していることだろう。
サイバーパンク映画において『ブレードランナー』から『マトリックス』の間を繋いでいる作品ではあるのだが、いっそのことミッシングリンクになってしまえと思ったりもする。

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