『浪人街』(1990) 117分 1990/9/9鑑賞
監督:黒木和雄 総監修:マキノ雅広 製作:鍋島壽夫/足達侃三郎/務台猛雄 プロデューサー:山崎義人/野村芳樹/垂水保貴 企画:鍋島壽夫 原作:山上伊太郎 脚本:笠原和夫 撮影:高岩仁 美術:内藤昭 編集:谷口登司夫 音楽:松村禎三 殺陣:宇仁貫三/山口博義 助監督:月野木隆
出演:原田芳雄/勝新太郎/石橋蓮司/樋口可南子/天本英世/水島道太郎/中尾彬/佐藤慶/長門裕之/田中邦衛
23日にWOWOWで唐沢寿明主演の舞台劇『浪人街』が放映される。
『浪人街』といえばマキノ雅広が1928~29年に三部作として撮り上げたサイレント時代劇で、自らの手で1957年にリメイクもされた作品だ。
ついでのついでのさらにオマケの余禄で述べておくと1990年にも再リメイクされているが、よりによって監督が“黒木和雄”なものだから当然のごとく“クソ映画”に仕上がっている。もはや予定調和といってよいだろう。
出演者の一人である勝新太郎のコカイン騒ぎで公開が延期されたが、いっそのことそのままお蔵入りしておいた方が世のため人のためだったことだろう。勝新太郎以外にも原田芳雄、石橋蓮司など出演者は味があっていいのだが演出がトホホなの限りである。
ラストに大立ち回りがあるのだが、黒木和雄に活劇が撮れるはずもないというの。多少なりとも自分の素質と演出に対する真摯さがあれば立ち回りを映画的に省略して描くなど出来たのだろうが、真っ向から展開される殺陣の退屈さはもはや拷問である。この活劇に対するセンスのなさは『あずみ』と近い物があるのではないだろうか。
マキノ雅広にあやまれ。その父親である『日本映画の父』こと牧野省三にもあやまれ。なにより金を払って観に行ったわたしにもあやまれ。観る前から映画自体には期待しておらず出演者とマキノ雅広だけで観に行ったのは確かだが、14年が過ぎた今でも腹の虫が治まらない。もしも黒木和雄と顔を合わせる機会があったら「金返せ」というつもりである。