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『スパイダーマン2』 悩めば悩む悩むとき

『スパイダーマン2』(2004) SPIDER-MAN 2 2004/8/8鑑賞

監督:サム・ライミ 製作:アヴィ・アラッド/ローラ・ジスキン 製作総指揮:ジョセフ・M・カラッシオロ/スタン・リー 原作:スタン・リー/スティーヴ・ディッコ 脚本:アルヴィン・サージェント 撮影:ビル・ポープ 音楽:ダニー・エルフマン
出演: トビー・マグワイア/キルステン・ダンスト/アルフレッド・モリナ/ジェームズ・フランコ/ローズマリー・ハリス/J・K・シモンズ/ウィレム・デフォー

7月前半から中盤にかけての“気が狂う”ほどの暑さをくぐり抜けた後なので、頭では「割と過ごしやすい夏だな」と勘違いしているのだが、やはり身体がついて行かない。バテ気味でストレスもたまっているのかこのところグチやら貶した文章ばかり書いている。こういう時は思いっきり爽快な娯楽作に限る。
と言うわけで、『リディック』で空振りをしたそのすぐ後に改めて入場券を買い『スパイダーマン2』を観ることにした。

スパイダーマンことピーター・パーカーは前作に引き続きあれこれと悩んでいる。
ヒーローと学生の両立。ボランティアであるヒーロー業が忙しくてアルバイトに遅刻しついにはクビになって収入も乏しく不安定。子供の頃から目をつけていたメリー・ジェーンが、前作よりちょっと綺麗になった上に自分に対して好意も持つようになってくれたというのに、彼女の出演する演劇にはこれまた遅刻をしてしまう。そして彼女を事件に巻き込むのが怖くて積極的になれないまま。更には新聞では「スパイダーマンは悪党だ」と書き立てられる毎日。
悩みに悩んだせいか特殊能力まで弱まってきたピーター・パーカーは「僕、もう辞めた。スパイダーマンなんか辞めたもんね」とあっさりヒーローを廃業してコスチュームまで路地裏に捨ててしまう。『スーパーマン2』でもクラーク・ケントは超能力を捨てて普通の人間になったが大体同じようなものだろう。アメリカン・コミックというと派手な構図に派手なアクションが思い浮かぶが、実際のところ『スパイダーマン』や『バットマン』などのように複雑な過去を抱えた悩める主人公の方が多いそうだ。『X-メン』なんで集団で悩んでる。ガタイの良いのが揃ってウジウジしてるのはうっとおしいことこの上ない。
スパイダーマンであることを辞めたピーター・パーカーだが、危機に瀕した人を救えるのは自分だけという状況になり、再びスパイダーマンになることを選択する。結局のところニューヨークはヒーローを必要としているのだ。
「こうなったらもうヤケだもんね」とばかりに、ピーター・パーカーは覆面ヒーローにあるまじき行為にも出るのだが、それが大失態にならなかったのはスパイダーマンが「我らが街のヒーロー」になっていたからだろう。

急展開を告げたところで映画は終わる。「えーっ、あれどうなったの?」とか「あいつはどうなるの」とかは三作目へ持ち越し。これは2がヒットして“三作目”も作れるという自信があったからこそ。
連続活劇の昔ならともかく、現在ではシリーズと言ってもそう延々とは続かない。三作かせいぜい四作ぐらい。そう考えると次回作は全力の上に全力を注ぎ込んだ最強の作品になるはずだ。あるいは、脚本がごたつき、俳優は「もうコスチュームは辞めたい」と言いだし、現場はしっちゃかめっちゃかな歴史的大駄作になるかもしれないが、まぁサム・ライミなら大丈夫だろう。

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