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『サンダーバード』(2004) 兄ちゃんたち、出番無し

『サンダーバード』(2004) THUNDERBIRDS 2004/8/20鑑賞

監督:ジョナサン・フレイクス 製作:ティム・ビーヴァン/エリック・フェルナー/マーク・ハッファム 製作総指揮:ライザ・チェイシン デブラ・ヘイワード 原案:ピーター・ヒューイット/ウィリアム・オズボーン 脚本:マイケル・マッカラーズ/ウィリアム・オズボーン 撮影:ブレンダン・ガルヴィン 編集:マーティン・ウォルシュ 音楽:ハンス・ジマー
出演:ビル・パクストン/ブラディ・コーベット/フィリップ・ウィンチェスター/レックス・シャープネル/ドミニク・コレンソ/ベン・トージャーセン/ベン・キングズレー/ヴァネッサ・アン・ハジンズ/アンソニー・エドワーズ/ソフィア・マイルズ/ロン・クック

予告編を観た段階であまり期待していなかったので、いっそのことの怖い物見たさで“日本語吹替版”を観に行った。
V6による吹替だが良かったかと言われると困るが、それなりに悪くない。さすがにジェフ役(ビル・パクストン)の声は勘弁して欲しかったが、これは本人の演技力うんぬんよりもキャスティングの問題だろう。いくらセリフが多い役だからって父親役を割り振ることはないだろうに。いっそのことフッド(ベン・キングスレー)にしておけばネタになったかもしれない。
1号の操縦士スコット役の吹替が普通に上手かったが、長男~四男までの兄ちゃんたちはミサイル攻撃された5号(宇宙ステーション)に行ったまま「うわーうわー」騒いでいるだけとほとんど出番がないので、あまり意味がない気もする。

世界を襲った未曾有の危機にサンダーバードの面々が挑む。大地震や大火災など次々と襲いかかる大災害と戦い、国や人種を問わずに人々を救う国際救助隊のプロフェッショナルぶりを観たかったのだが、そういったシーンはほとんどなく、サンダーバードの秘密基地であるトレーシー・アイランドを乗っ取った悪党フッド一味に対して、かろうじて逃れたアラン、ミンミン、ファーマットのお子様三人組がいかに挑むかというキッズ・アドベンチャーがストーリーの中心である。
オリジナルの熱心なファンにはあまり受けが良くないかもしれないが、制作側は子供たちをメインの観客層と設定し、悲惨な側面が強い“災害”を題材にせず、分かりやすい悪役のフッドによる銀行強盗という分かりやすい悪事にしたのだろう。
そう考えると肩の力が抜け、けっこう楽しんで観ることができた。ここが突出して良いといった部分はないが、ここがひどく駄目という部分もない。平均点を狙った平均点な作品。
CGによるメカは「納期が短くて・・・」といった具合の出来で質感に乏しく大きさが感じられない。他のメカはさほど変わりはないのに、何故よりによって2号(緑色の甲虫型輸送機)だけデザインをいじりますか。ジェット噴射口は筒状だろっ!ええっ!
実物が登場した“ファイヤーフライ”“サンダライザー”に関してはブルドーザーに外装パーツを付けただけ。ま、出番も少ないし。
レディ・ペネロープやフッドが戦う格闘アクションがあるが、これが非常に脱力したアクションでやる気が感じられない。そもそもアクションが出来る人がいない。御年六十歳のベン・キングスレーにやれってのが無理だ。
ついでにギャグも脱力型。笑わせているつもりなのだろうが笑えない。特にパーカー&ペネロープ絡みのギャグはツラい。お子様は笑うんかなあ。
アニメーションによるオープニングクレジットが『ピンクパンサー』シリーズっぽくてなかなか良い。
ただ、オープニングはミニチュアによるメカを使って、1960年代のオリジナルから上手く本編へとリンクさせるぐらいのことはやってくれるかと期待していたので少々残念。

つまるところ、母親を事故で失った反抗期の少年(五男のアラン)が距離を感じていた父親と、アクシデントを乗り越えることで理解し合い成長するといった父子物なのであった。
個人的には楽しめたが少々不完全燃焼。キッズ・アドベンチャーでも『スパイ・キッズ』シリーズぐらいバカだったらうれしかったのだが。

続編は多分ない。

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