『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985) 警察故事
監督:ジャッキー・チェン 製作:レイモンド・チョウ/レナード・ホー/ウィリー・チェン 脚本:ジャッキー・チェン 撮影:張耀祖 音楽:マイケル・ライ
出演:ジャッキー・チェン/マギー・チャン/ブリジット・リン/トン・ピョウ
いやー、この映画には燃えたねぇ。これでもかぁってぐらいに燃えた。
主題歌だって「ハンチモ~ランホチ~ヘイチョンヤサンチ~、ランホユウチョンチェクサンチョイチャンタイイイ~、サンメンチョウトンキュウ、ラウハンメイホンコンシ~」と歌えるぐらい。当時高校生だったわたしは、文化祭か何かの打ち上げで(ジュースにお菓子だけの健全な打ち上げです)同じくジャッキーファンだった友人と二人でこの歌を合唱し周囲のひんしゅくを買った。ちなみに耳で聴いて無理矢理カタカナに置き換えただけだから「ハリウッド映画に出てくるインチキ日本人がしゃべる日本語」みたいなもんなんで、どこかにちゃんと広東語が分かる人が書き留めたカタカナ歌詞とかないだろうか?ついでにカラオケに収録されているとなおうれしい。香港のカラオケだと入ってたりするのだろうか。
どこかの空き地や廃工場、いつもの石切場などアクションの舞台は人気のないところが多いが、『ポリスストーリー』の場合は違う。オープニングは丘の斜面に立ち並ぶバラックのスラム街でそこをドッカンドッカンぶち壊しながら下っていく問答無用のカーチェイス。このシーンは『バッドボーイズ2』(2003)でそのまんまパクられていた。
そしてなによりラストの客がいっぱいいるデパートでのマンチェイスだ。商品棚やハンガー掛けなどの比較的小物から、階段・エスカレーター、果ては展示されてるバイクまでと、状況を活かしたアクションの次々と繰り出される。これはクンフー物の枠を越えた近代アクションへとジャッキー・チェンが移っていったという意味でも重要だ。実際、この映画でのジャッキーは走る・飛ぶ・跳ねる・そして落ちるは存分にやるが、格闘アクションは驚くほど少なくほとんどのエネルギーは戦うではなく追うか逃げるかに費やされているのだ。
現在入手できるDVD版は、ジャッキーが悪党のボスであるチュウを激しく殴り倒し、同僚の刑事に制止されるところでストップモーションになりそのままぶった切ったように終わってしまうという、今ひとつ後味の悪い物だ。昔の香港映画はそんなかんじでまったく余韻が無く唐突に終わる物が多かった。だが、わたしが劇場で観た日本公開版だと、その後デパートの外に移り、警察に保護されパトカーに乗るブルジット・リンとジャッキーが一瞬視線を交わすシーンが追加されていた。こっちの方が良いと思うのだが。