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『コータローまかりとおる!』 JACのJACによるJACの映画

『コータローまかりとおる!』(1984)

監督:鈴木則文 プロデューサー:豊島泉/厨子稔雄/佐藤公彦 企画:佐藤雅夫/千葉真一 原作:蛭田達也 脚本:志村正浩/鈴木則文 撮影:北坂清 美術:佐野義和
出演:黒崎輝/千原麻里/大葉健二/真田広之/志穂美悦子/伊原剛/山口良一/山城新伍/千葉真一

1985年当時、ジャパン・アクション・クラブがジャニーズばりにアイドルとして大人気だったと言っても、若い人にはちょっと想像がつかないかもしれない。
真田広之の存在が大きかったと思うが、ついには「JACのJACによるJACの映画を作ります(千葉真一)」と東映でJACムービーが製作されることとなった。JACの面々が主題歌を歌い、歌番組にも出演していたのだから大した物だ。
第一弾の『伊賀のカバ丸』に続き同じく黒崎輝主演の第二弾が『コータローまかりとおる!』だ。ちなみに『週刊少年マガジン』で1982年から連載されていた『コータローまかりとおる!』だが、2004年7月現在『少年マガジンSPECIAL』にて『コータローまかりとおる!L』が連載中だ。じつに22年、未だにコータローたちは高校生のままである。
監督の鈴木則文は『トラック野郎』シリーズで有名だが、『ドカベン』などの漫画原作モノも得意としている。中でもこの『コータローまかりとおる!』と『ザ・サムライ』(1986)は白眉の出来だ。異論は多いだろうが。

スケベで欲望に忠実、それでいて惚れてる女には弱い野生児コータロー役の黒崎輝は適役。『瀬戸内少年野球団 青春編』(1987)などに出ていたが、その後消息不明。元気にしているのだろうか。
真田広之は日舞の名取でもある風紀委員。真田広之がチントンシャンと踊っているところは、『ラスト・サムライ』などで「真田さま~」とか言っている女性の方々にも見てもらいたい。もっとも、真田広之は実際に日舞の名取なんだそうで。破壊力ということなら『伊賀のカバ丸』での白塗り長髪な沈寝役の方が強いか。実は悪役のこのキャラクターは映画オリジナルだったのだが、原作にも登場してそのままシリーズ最大の悪役になってしまった。原作者蛭田達也氏はなかなかちゃっかりしているようだ。
そしてコータローのライバル、風紀委員特別機動隊隊長天光寺役が大葉健二。常に和服で日本刀を腰に携え、頭はツルツルに剃り上げている。その頭をコータローに「一つ人よりハゲがある~」とからかわれて、怒りのあまり叫んだのが「ハゲじゃない、この頭は剃っているだけだ」の名セリフ。『キル・ビルVolume.1』でも使われていた。コンサート会場での乱闘騒ぎで感電してしまい、電気スタンドのコンセントを鼻に差し込むと光らせることが出来る得意体質に。原作であったこのギャグをまさか実写の映画で見られるとは思わなかった。さすが、鈴木則文。大葉健二も長いこと見ませんでしたが、『キル・ビル』で元気そうなのを確認。

どいつもこいつも高校生には見えません。特にコータローを百人組み手の名でリンチにかける柔術部の主将は、どうみたって30歳越えてるおっさんです。
出演者のほとんどがJACだけにさすがアクションは豊富ですが、個人的にはナンセンスバカコメディに分類します。変にお利口さんぶって始めから馬鹿にしてみるようなことをしなければ、爆笑できる傑作だと思うんですがねぇ。

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