« 『突入せよ!「あさま山荘」事件』 | メイン | 『バトル・ロワイアル』 »

『VERSUS』

『VERSUS』(2000) 監督:北村龍平 脚本:北村龍平 出演:坂口拓/榊英雄/松田賢二/新井雄一郎/松本実

  なんでも小山ゆうの『あずみ』が映画化されるとのニュースを耳にした時のこと。
 『あずみ』は読んだことはないのだが、本屋で表紙を見たり『くのいち』好きなセンパイが「あずみが~」とか言ってたことから察するにどうやら忍者物・時代劇だろう。製作費6億で興収30億円を目指すのはちょっと欲張りすぎじゃないかなとか、主演の上戸彩って誰だ?金八先生に出演してたっていっても金八なんぞ見てないから知らんわ。えーと、肝心の監督はと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『VERSUS』の北村龍平だぁぁぁ?
 ちょっと待て、いっぱい待て、激しく待て。わたしの読み間違いじゃないよな・・・うむ、上から読んでも北村龍平下から読んだら平龍村北。確かに北村だ。何故?何故故に北村?製作の東宝と日本ヘラルドの偉いさんをとっ捕まえて尋ねたい。何で北村?狭い日本にだってそれなりの人数の映画監督がいるというのに、何でよりによって北村を選ぶんだ?あんたたち『VERSUS』見たのか?見てないだろ。見ていたらあいつに映画を撮らせようなんて考えるはずがないからなっ!

 いや『VERSUS』はホントにマジにすさまじく超ウルトラスーパーデラックスな『クソ』映画だ。刑務所を脱獄した男が犯罪組織の人間とある森で落ち合う。その森は全然意味不明なのだがどういう訳か死者がゾンビとなって襲ってくる森だった。そしてこれまたまるで意味なく登場した女を、何でかさっぱりわからないのだが庇った男は、組織とゾンビを敵に回して戦うことになる。いやもう、脚本がクソなら役者もクソ。もちろんのことながら演出はもっとクソ。映画のどこを取ってもクソ。1カットも容赦なく残さずにクソ。クソの中のクソ。英語で言うとKuso no nakano Kuso!ってそれ英語じゃねーよ。
 久しくこんなにひどい映画は見たことがなかった。どれぐらい久しいかというと・・・300年ぐらい?って生まれてないだろ、っつーかその頃に映画はねーよ。学生の自主映画だってこれではボロカスに言われるぞ。そんなんをよくもまぁ劇場公開したもんだ。わたしは旧作のレンタルで借りたが、それでもレンタル屋に「こんなモンを金取って貸すんじゃねぇ。むしろ借りてくれた人に金払え。無駄にした時間と迷惑料合わせて1万だ。嫌なら2万だ」と詰め寄りたいぐらいだった。劇場では上映終了後に観客が暴動を起こさなかったのだろうか?いや、上映中に暴動が起きなかったのが不思議だ。
 もしも劇場で見ていてしかも監督の舞台挨拶なんぞあった日には、わたしは舞台へと駆け上り監督をぶん殴っていたことだろう。しかし、暴力はいけないよ暴力はと思い直して、監督に「すまん」と謝って助け起こすと、やはり許せずに今度は蹴り飛ばしておまけにエルボー。あーもう、見ていない人にこの腹立ちをどう伝えればいいのか?とにかく日本にゴールデン・ラズベリー賞(最低映画に与えられる賞)があったら、最低映画賞、最低主演男優賞、最低主演女優賞、最低スクリーン・カップル賞、最低助演男優賞、最低脚本賞、最低監督賞と各賞をダントツで総なめにしていたはずだ。
 だいたいこいつらプロの悪党のはずなんだが、どうみても全員頭悪そうで、そこらのヤンキーのアンちゃん。下っ端のチンピラはまだしも、組織のボスぐらいは多少まともな役者を使えなかったのだろうか?やたら銃を向けて脅すシーンがあるが、プロなら必要なときだけしか銃を抜かないし、そして抜いたら躊躇なく撃ち殺すもんだ。毎回毎回お互いに銃を向けあったまま睨み合っててどうするんだよ。『レザボア・ドッグス』のラストの銃による三角形を見習えっつーの。少しはまともに男を描いてみろよ。

 そもそも、犯罪映画なんだかホラー映画だかわからない。娯楽要素てんこ盛りにしたつもりなのかもしれないが、単に中途半端なだけだ。ゾンビ物をやるんならサム・ライミの『死霊のはらわた』やピーター・ジャクソンの『バッド・テイスト』が無理なのは百も承知だが、せめてエド・ウッドの『死霊の盆踊り』の足元レベルの作品は作ってもらいたいものだ。って、『死霊の盆踊り』より遥かに下なのかよ!もっとも『死霊の盆踊り』は観たことをネタにできるし、ティム・バートンが『エド・ウッド』なんて映画を作っていたりするんだが。

 わたしはいろんなモノを叱ってきた。しかし、今になって考えるとそれらは叱るほどのことはなかったんではないか。『叱る』という単語はこの『VERSUS』のために取っておくべきではなかったのか。こいつを映画と呼ぶことすらイヤだ。映画は『観る』で統一してきたわたしが、『見る』をつかうぐらいイヤだ。北村を監督と呼ぶのはイヤだ。ほんとーーーーーーーーーーにイヤだ。
 他に誰かいなかったのか?誰でもいい。なんなら人間じゃなくて犬や猫でもいい。1カットを撮影する前からダメでクソなクズ映画とわかっているものを何故作る?何とかしてくれ、頼むから。心の底から頼むから。あーもう、生きてるのがイヤだ。死んだらどんなことがあっても『あずみ』を見ずにすむな・・・

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.jion-net.com/mt/mt-tb.cgi/3871

コメント (2)

Anonymous:

私はVERSUS好きでしたよ。

必要以上にカッコをつけ、スーツで緑のカッターを着てた人のキャラには心奪われました。

ま、普通に考えれば駄作ですよね。

Anonymous:

シカトすればいいじゃん。
大体、価値観はそれぞれだよ

コメントを投稿 携帯電話からは投稿出来ません