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『双旗鎮刀客』 牛なら一瞬でバラせるぜ

『双旗鎮刀客』(1990) 1992/5/30に鑑賞
監督・脚本:ハー・ピン 脚本:ヤン・チョンクワン
出演:カオ・ウェイ/チャオ・マーナ/チャン・チアン/ソン・ハイイン

たしか中野武蔵野ホールで観たはずだ。
「七人の侍を超えた大作」とかいうふれ込みで、眉につばを付けつつ中央線に揺られて向かった。

砂漠を抜けたところに村があり、その入り口に二つの旗が立っている。“鎮”とは村のことだ。
その双旗鎮をまだ少年の面影を残す一人の若者が訪れる。村には今は亡き父親の友人がおり、その一人娘と彼は親同士の間で許嫁の約束が取り交わされていたのだ。
しかし、飯屋を営む友人は、許嫁の約束はおろか彼の父親のことさえ知らぬ、人違いだと青年に告げる。納得のいかぬ青年は店主と娘に頼んで店に住み込みで働くこととし、しばらく村にとどまることとなった。
牛の解体を命ぜられた彼は、左右のブーツそれぞれに差した二本の剣を抜き、50センチほどの長さのその剣でほぼ一瞬にして牛をバラバラにしてしまう。彼は剣豪であった父親の教えを受け、その腕を継いでいたのだ。その様を見ていた娘は次第に彼に心を許すようになるが、父親は剣の腕など騒動の元だと考える。
ある日、男が娘に乱暴をはたらこうとし、怒りのあまり青年はその者を斬り捨ててしまう。ところが双旗鎮一体は荒くれ者に支配されており、その男は頭領の弟だったのだ。やがて復讐に来る連中と戦う覚悟と決める青年だったが・・・

・・・だったが、馬に乗って現れた敵の一群を前に、青年は恐怖のあまりがたがたと震え始める。彼は剣の修行は積んでいたが、人を斬ったのは頭領の弟が初めてだったのだ。
しかも助太刀にと呼び寄せた大口をたたく坊主はさっさと逃げ出し、いちかばちかで向かっていった村人も斬り殺されてしまい、めそめそと泣き始める青年。

泣くか、そこで。そのかっこ悪さがなかなか良い。
剣による戦いのシーンはほどんどなく、さらにあっという間に終わる。しかも最後の対決は砂風で隠され音しか聞こえない。スカッとしたチャンバラや豪快な対決シーンを期待しているとひっくり返ってしまうだろう。
どうでもいいことだが首領役の俳優が長渕剛そっくりだ。そんなだからもちろんへなちょこで、馬から下りようとして落ちそうになり子分たちに慌てて支えられたりしている。ロングショットなのであまり目立たなくはあるのだが、撮り直せよ。

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