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『新宿鮫』(眠らない街 新宿鮫)

『新宿鮫』(眠らない街 新宿鮫) 監督:滝田洋二郎 原作:大沢在昌 脚本:荒井晴彦 出演:真田広之/ 田中美奈子/室田日出男 /奥田瑛二 /松尾貴史

  最近の携帯電話は小さくなりましたね。
 思い起こせば小説『新宿鮫』の一作目は改造拳銃による連続殺人というストーリーでした。
 一見拳銃には見えないものに偽装してあるのですが、これが携帯電話なのです。
 小説が発表された1990年当時は携帯電話といってもショルダーバックのような形状・大きさで電話というよりお前は戦争映画の通信兵かっ!みたいな感じでしたので小説を読んで「うむ、なるほどっ」とうなったものです。
 しかし、1993年に映画化された頃にはすでに携帯電話はムーバが発売されており(92年にはブルース・ウィリスによる『ダイハード』そのままなムーバのCMがありました)大きさも小さめのトランシーバーぐらい。そのため、ショルダーバック型携帯電話を持った男が登場した瞬間に 「今時そんな携帯電話使ってるやついねーよ。っつーかお前が犯人だろ」ってんでダメダメでした。
 ロックミュージシャンの晶がクスリをやっていて鮫島に叱られるシーンは原作ファンにとって噴飯物の出来。晶は時に危ないぐらい真っ直ぐな娘で、クスリをやったりしないっつーのに。ロックをやってるやつはクスリもやってるだろという安易な造りだから、原作のトリックがすでに通用しなくなっているのにそのまま使ってしまうという愚行を許したんでしょうな。でも脚本は荒井晴彦なんだよなぁ。
 真田広之は嫌いじゃないけど絶対に鮫島警部のイメージではないし、晶役の田中美奈子にいたっては論外。監督は滝田洋二郎なんでこれもイマイチ。
 原作は人気シリーズとなってその後も続きましたが、映画は一作目で終わってしまいました。まぁ、それも無理ないことでしょう。

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