『さくや 妖怪伝』 (2000) 監督:原口智生 脚本:光益公映 特技監督:樋口真嗣 出演: 安藤希 榊/嶋田久作/逆木圭一郎/黒田勇樹/塚本晋也/山内秀一/丹波哲郎/藤岡弘/松坂慶子
予告を観た限りでは割と期待していたのですが・・・
霊山富士が噴火、地の底から妖怪たちが湧き出てくる。その妖怪たちと妖怪討伐士さくやとの戦いが繰り広げられると思っていたのですが、戦い以外のドラマの部分の比重が大きく、それがまたチープ。
さくやと、その義理の弟である河童の太郎との種族の違う姉弟の絆がテーマなのかも知れませんが、それには 脚本の練りが足りないんじゃないの?と思わせる出来でした。
あと、妖怪がいつ襲ってくるのか分からないのに旅の道中がまるで水戸黄門の一行のようなのん気さです。
「腕の立つ連中だ」とお供になった忍者はほとんど役に立たないし、せっかく出演した塚本晋也も上手く使われていない。
『妖怪ハンターヒルコ』を撮った実績があるんだから(好きな映画です)、いっそのこと塚本晋也が監督すればよかったのに。
巨大松坂慶子には思わずスクリーンに物を投げそうになってしまった。
あと、主人公さくやを演じる安藤希の刀の構えが決まっておらず、殺陣がかっこよくない。
冒頭にさくやの父親として藤岡弘氏が特別出演しており、藤岡氏の殺陣を観てしまった分、余計と差を感じてしまいます。
藤岡氏は刀道、柔道、空手など各種武芸の有段者ですから格は違うのは分かっています。
しかし、ねぇ。
『マトリックス』でキアヌ・リーブスたちがクンフーを披露していますが、あれはVFXだけによる物ではなく、2~3ヶ月の集中トレーニングがあってこそのものです。
安藤希も数ヶ月ぐらいは刀の特訓し、殺陣の出来る女優になってからにして欲しかったですね。
ワーナーと組んで、この映画は世界進出を狙ってるらしいですが、海外版はかなり編集で切らないと通用しないのではないでしょうか?ってゆーか、通用しないよぉ。
特技監督を樋口真嗣がやっているので、ミニュチュアの破壊シーンはいいですけどね。
でも、途中でおまけ的に出てくる『三つ目入道』や『から傘』は30年前の特撮並み。大映の『妖怪大戦争』かと思ってしまった。おいおい・・・
『ジュブナイル』、『さくや妖怪伝』と、この夏の日本の特撮映画は特撮技術の向上は見られるものの、それだけに終わっています。
まず、映画としての技術を持ちましょう。
ってゆーか、つまんないっす。