『五条霊戦記』 監督:石井聰亙 脚本:石井聰亙/中島吾郎 出演:隆大介/浅野忠信/
永瀬正敏/岸部一徳/國村隼/勅使河原三郎/船木誠勝
平安末期の義経と弁慶の闘いを描いているんだけど、基本設定を持ってきているだけで、話的にはまるで別物。オリジナルストーリーだな。
本来の話ならば、五条橋で武士を襲っては刀を奪っていた弁慶を遮那王(源義経の幼名)が退治するってことになっていたけど、映画ではその逆で、平家武士を夜毎斬る“鬼”遮那王を、不動明王の啓示を受けたもう一人の“鬼”弁慶が斬りにくるといった話になっている。
殺陣は全体的に暗い画面で、アップの上にカメラが動き回る。しかも、カット数がやたらと細かくて多いものだから、迫力はあるものの、はっきりいって何をやってるんだか分からん。
ラストの遮那王と弁慶の殺陣でようやく面白い殺陣になった。
刀がぶつかる度にガッチンガッチンと火花が飛び散る。
かっこいいぞ。
パンクラス代表の格闘家船木誠勝がなかなか良かった。
台詞回しもわりと上手かったし、迫力もあった。ただ、格闘シーンはほとんどない。
山の民や森の妖気のあたりには『もののけ姫』の雰囲気があった。というか、絶対参考にしてると思う。
美術や衣装などもかなり力が入ってる。
とまぁ面白いことは面白いんだけど・・・
浅野忠信や永瀬正敏の起用を見ても分かると思うけど、かなり女性層を意識している。
役者陣が無精ひげを生やしていたり薄汚れていたりとかなり男臭いけど、結局は女性でも受け入れられる男臭さだ。というよりも、女性をターゲットにした男臭さだと思う。
男の色気っていうのかな。
極論を言えば遮那王と弁慶の精神的ホモ映画なんだよね。 そのうちコミケで『五条霊戦記』ヤオイ本が出てても不思議じゃない。メインに考えてる客層は女性と海外なんじゃないかな。
海外では結構受けると思うよ。
まぁ、それはそれでいいと思うんだが・・・
そこら辺が受け入れられるかどうかだね。わたしはダメだったが。
さらにラストのオチにはズルッと引っくり返ってしまった。
石井聰亙監督の新作ということと、予告で期待していた分、ちょっとがっかり。