『ミスター・ベースボール』(1992) 監督:フレッド・スケピシ 出演:トム・セレック/高倉健/高梨亜矢/デニス・ヘイスバート
わたし、この映画に出演しています。
そうです、クールな口ひげ野郎私立探偵マグナムことトム・セレック主演のハリウッド映画に出演しているのです。どーだ、まいったか!
とは言っても、映画を観てもどこに映っているのか自分でもまるで分かりません。出演しているのはナゴヤ球場の観客エキストラとしてですから。でも、あの彼女のアリバイのトム・セレックの映画に出たというのは一生のメモリアルです。
落ち目のメジャーリーガーが不本意ながら中日ドラゴンズに助っ人“ガイジン”としてやって来る。頭にくるとベンチを蹴ったりする頑固者の監督(星野仙一がモデルでしょうね)と衝突したり日本文化にとまどったりと四苦八苦。しかし監督の娘と恋に落ちたりして・・・
製作には名古屋のテレビ局などが協力しているのですが、製作発表で「『ローマの休日』のような映画にしてほしい。名古屋の魅力を世界にアピールしたい」などと訳の分からぬことを言っており、実際製作に入ってからもアメリカ側と日本側とでもめたりもしたそうです。
名古屋の魅力ったってローマと違ってこれという名所があるわけじゃなし、変に欲張らないで素直に単に映画の舞台として扱ってもらえば良いと思うんですけどね。
当時完成したばかりの金山総合駅が、無理矢理登場したりしますが、地元民としては噴飯モノの恥ずかしい限り。こういう点が「名古屋は田舎だ」といわれる理由なんですが、分かってないんでしょうね。
日本の野球に馴染めなかった主人公ですが、最後の試合ではここ一番の勝負時にバンドという日本野球的なプレーをやることによって勝ちます。アメリカ映画的にはホームランを打って勝つとこですよね。こういった、衝突するだけではなくお互いを認め理解し合うことが大切という点は良いんですが、ヒロイン(監督の娘)が「わたしにはわたしのやりたい仕事がある。野球場で夫の試合を観ているだけの女には成りたくない」と言っていたのに、最後にはメジャーリーグに戻った主人公についてアメリカに行って野球場で試合を観ているだけの女になってしまうのです。
彼女は確かデザイナーかなにかをやっていたので、なんでアメリカに行ってもその仕事を続けているという風にしなかったんでしょうか?男に黙ってついて行く大和撫子にしたかったんでしょうかね?大和撫子なんてものは数十年は前にすでに絶滅してるんですが。
ともあれ、トム・セレックだけでわたしは満足。
「ミスター・ベースボール」とは日本の新聞に付けられた主人公のあだ名。黒人選手は「俺のあだ名はハマーだよ。理由は聞くなよ」とか言ってました。いたなーMCハマー。
監督はぬるま湯のような腑抜けた作品ばかり撮っているフレッド・スケピシ。主役はトム・セレック。ドラゴンズの監督は高倉健さん。おおっ、わたしは健さんとも共演してるのか。