『バーティカル・リミット』(2000) 監督:マーティン・キャンベル 出演:クリス・オドネル/ビル・パクストン/ロビン・タニー/スコット・グレン
原題は『VERTICAL LIMIT』っていうか、カタカナにしただけだよな。
映画の中で単語として出てきたときには『高度限界』となっていた。家に帰って辞書で引いてみたら、VERTICALは垂直や縦のこと。“垂直の限界”=“高度限界”ってことか。
しかし、この邦題はなんとかならんのかね、字を見ても意味分からないや。
「そりゃ、あんたが英語が苦手なだけでしょう」
普通、バーティカルなんて単語は使わないだろうに。
K2への無理な登山中に遭難してクレバスに落ちてしまった3人。その中に、自分の妹がいたために救助に向かう主人公。
しかし、主人公には妹と自分を助けるために、父親のザイルを切ってしまったという過去がある。
主人公を演ずるのはクリス・オドネル。けっこう渋くなったなと思ったら、『バットマン フォーエヴァー』ってもう5年も前の作品なんだよなぁ。
クレバスの上部を埋め尽くした雪崩を吹き飛ばすために、ニトログリセリンを持って行く。このニトログリセリンはパキスタン軍からもらったものなんだが、何故パキスタン軍はニトロなんか持っていたのだろう?砲座を作るためとか言っていたが、必要なのかなぁ。ダイナマイトの方が便利だろうに。
もちろん、ニトログリセリンにしたのはショックで爆発するかもしれないというサスペンスを構築するためなのだが、あまり上手く使っていないんだよね。せいぜい高いところから落として爆発するのと、日光に当て続けると爆発するということぐらい。
ニトログリセリンを運ぶとなると、往年の名作アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの『恐怖の報酬』が思い出されるが、あの緊迫感はない。
素直な山岳救助物でも良かったと思うんだが、わざわざ悪役を作っている。
果たして、それが映画にとって必要だったかに関しては疑問だな。話の流れがバラバラになるだけで、もっと素直な作品でも良かったのに。
CGなどの合成技術の発達によって、以前なら考えられないようなシーンも撮れるようになってきた。山の中のシーンなど、いくつか「これってどうやって撮ったの?」とあっと驚くようなのもある。
だけれども、明らかにセットじみていたシーンも多かった。オープニングのロッククライミングからして、アップはどう見てもセット撮影だからね。
結論:「そこに山があるから登る」といった人がいたが、山なんか登るから登山事故が起こる。
平地で過ごそう、平地で。
ストット・グレンは鬼気迫るものがあって良かったな。