『サイン』(2002) 監督・脚本:M・ナイト・シャマラン 出演:メル・ギブソン/ホアキン・フェニック/ロリー・カルキン/アビゲイル・ブレスリン
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で“The”を省略せずにちゃんと邦題(といってもカタカナ化しただけですが)に含めておいたというのは、結構画期的だったわけです。なかには『ザ・インターネット』などという、そりゃ母音に付いてるんだから『ジ・インターネット』なるんでないかい?なんてのもありましたが。
しかし、複数形の“s”に関しては相変わらず省略されているのがほとんどで、『サイン』もこれ原題は『SIGNS』ですから正確には『サインズ』ですよね。“サイン”とはミステリーサークルが世界中の畑などに出現し、それが実は宇宙人が道案内に付けた“サイン”のことなのですが、おそらくは“神が示した奇跡”という意味もあるのではないのかと。ただ、わたしの英語はてんでダメですので、詳しくは菊池浩二にでも聞いてください。
でもって、『サイン』ですが、これはある日メル・ギブソンのトウモロコシ畑にミステリーサークルが出来る。最初は悪ガキのいたずらだと思っているのだが、世界中の畑に出現する。そして、UFOが空を飛び始め人が襲われたとテレビなどが報道する。果たして人類の命運やいかに・・・。しかし、この作品はSF映画でもサスペンス映画でもありません。
実は宗教映画だったのです。
主人公のメル・ギブソンは元は牧師だったのですが、妻の交通事故死により神を信じることが出来なくなり信仰を失ってしまいます。それが、宇宙人の襲来で弟と自分の二人の子供と共に家に立て籠もり、戦いの中で(といっても大した戦いではありません。そもそも宇宙人の弱点というのが・・・秘密にしときますが、「そりゃないだろ」っていう弱点です)神の奇跡に出会い信仰を再び取り戻す、とまぁ言ってしまえばそれだけの映画です。『シックス・センス』や『アンブレイカブル』と同じくストーリーには相変わらず何のヒネリもありません。シャマランの脚本は毎回「衝撃の」とか「意外な結末」とか言われてますが、ほんとーにそーなんでしょうか?わたしには「また、そのまんまかよ」としか思えないんですが。
UFOや宇宙人にしろほとんどがテレビのニュースでの粗い映像ばかりで、実際の宇宙人がスクリーンに姿を現すのはラストのほんの短い時間。それも暗い室内においてなのではっきりとは分からないというのは上手い表現だと思います。『リターナー』のこれみよがしのVFXとは大違いです。
しかし、脚本・監督のM.ナイト・シャマランが妻を車で轢き殺してしまった男の役でまたもや出演までしているのはちょいと調子に乗りすぎ。
メル・ギブソンが家に帰ると子供達と弟が宇宙人に思考を読みとられないためにアルミホイルで作ったヘルメットを頭にかぶっているなど、笑えるシーンもいくつかあったのですが、劇場内はシーンとしていて笑っているのはわたしだけでした。なんでやねん。
ところで、宇宙人を退治してメル・ギブソンは神の奇跡を認めるんですが、宇宙を神様が作ったんならば宇宙人も神様の手によるはず。神様は宇宙人は助けてあげないんでしょうか?結局キリスト教徒しか救ってくれないの?えこひいきなんだね神様って。
評価:100円 キリスト教徒の人ならば評価は違うのかもしれませんが、わたしは宗教には興味がないのでこの金額になりました。宗教映画というのはまぁほとんどが退屈な物と相場が決まってます。