『アクシデンタル・スパイ』(2001) 監督:テディ・チャン 出演:ジャッキー・チェン、ビビアン・スー
新作ラッシュの中でひっそりと公開されたジャッキー・チェン香港最新作。
どれだけひっそりかというと、山ほど映画館のある東京でもわずか3館でしか上映されていないほどだ。
わたしの近くのシネコンでは上映しなかったので片道1時間ほどかけて観に行った。
往復の交通費で1,400円。映画代とあんまり変わらない。乗車料金高いぞ名鉄。
でもジャッキーのためだと観に行きましたよ。
『ラッシュアワー2』も(アメリカでは)大ヒットしハリウッドでもやっていける存在になったジャッキーだが、香港での製作も続けている。
一つにはファン思いのジャッキーとしては地元香港のファンのことを忘れられないというのもあるだろうが、最大の理由はハリウッド映画に満足してはいないからではないだろうか。
『ラッシュアワー』シリーズや『シャンハイヌーン』のジャッキーを観ていると、「もっと暴れたい」「もっと動きたい」というのが伝わってくる。
ハリウッドでは危険なスタントはスタントマンまかせになってしまう。これは俳優に危険なことはさせられないというのもあるが、スタントマンの仕事を俳優が奪うことになってしまうのでいかんということでもあるらしい。
あちらはユニオンの力が強く、また分業化がはっきりしているのだ。
ジャッキーは「お客さんは自分を見に来ているのだから自分でやる」という方針だから、ハリウッドのアクションでは思うように出来ないところもあるのだろう。
『アクシデンタル・スパイ』ではジャッキーは走る、飛ぶ。
もう47歳だというのに全裸でイスタンブールの街中を走り回る。
映画のため観客のために全力を出すジャッキーを観ていると、それだけで満足である。
SFXやCGは確かに進化してきたが、まだまだジャッキーの生身のほうが魅力的だ。
しかし、映画は2週間で打ち切りになってしまった。
『ハリー・ポッターと賢者の石』を観に行くうちの10人に1人でも『アクシデンタル・スパイ』を観に行ってくれてればなぁ。