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『アイガー・サンクション』

『アイガー・サンクション』(1975) 監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド/ジョージ・ケネディ/ボネッタ・マッギー

 クリント・イーストウッド演ずる主人公は美術の教授、でもって登山家。ここまではいい。登山が趣味の美術教師はいくらでもいるだろう。しかしこの男はその上に国家的組織の殺し屋なのである。強引な設定だなーと思うが、アメリカだとそういう人もいるのかもしれん。
 イーストウッドに依頼が来る。ある人物を殺してほしいのだが、問題はその人物が誰だか分からないということだ。ただ一つ分かっているのは、アイガー北壁登山隊の一員というだけ。そこでイーストウッドは登山隊に加わることになる。果たしてターゲットを見つけ出し殺すことが出来るのか?
 アイガー北壁を登山している様子はふもとから双眼鏡などで丸見えであり、いわば公開殺人になるため事故に見せかけねばならない。ターゲット探しというサスペンス部分もさることながら、登山訓練からアイガー北壁攻略までと登山アクション映画としても楽しめる。
 イーストウッドは実際に岩の柱やアイガーなどに登っている。この時点でイーストウッドは45歳。スゲーなと感心してしまう。しかももちろんこれらの登山シーンは映画の展開上必要なものであって、『ミッション:インポッシブル2』のオープニングのように「ほらほら、僕こんなスゴイこと出来るんだよ」ということをアピールするだけのような意味のないシーンではないのだ。
 イーストウッドが殺しを引き受ける理由が愛国心とかではなく名画を買う金のためというのがいい。イーストウッドの古くからの仲間役ジョージ・ケネディもいい味を出している。あとは組織の大物ドラゴン。色素が少なく目が光りに弱いという設定で、ドラゴンの部屋は赤い照明になっていてB級映画っぽいうさんくささがあり笑える。ただ、組織のエージェントとして黒人女性が一人と登山トレーニングのサポーターとして一人女性が登場するが、人物描写がありきたりで魅力的でないのが弱点か。
 イーストウッドは監督も兼任。観とくべきでしょ、の1本。

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コメント (2)

けん:

イーストウッド若くてカッコイイですよね。スキーとかもうまいし。この作品 自分には 荒鷲の要塞 と少し似てる気がします。荒鷲の要塞のほうがずっと若いけど。

東森時音:

けんさん
イーストウッドはあまり老けないタイプですね。背筋がピンと伸びているからそう感じるのでしょうか。髪の毛が後退してるとはいえ、まだ充分にあるし。『荒鷲の要塞』と似ているというのはあるかもしれませんね。イーストウッド自身は『荒鷲の要塞』を気に入ってはいないそうですから、オレならこう撮るという気持ちが含まれていたのかもしれません。

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