『スパイキッズ2 失われた夢の島』(2002) 監督:ロバート・ロドリゲス 出演:アントニオ・バンデラス/カーラ・グギーノ/アレクサ・ヴェガ/ダリル・サバラ/スティーブ・ブシェミ
うちの近くのシネマコンプレックスでは日本語吹き替え版しか上映していなかったところからも、メインの観客層が子供であることがわかる。
とにかくひたすら悪ノリの映画で、無駄にスゴイVFX、無駄にスゴイアクション、無駄に力の入った演技の役者。この無駄っぷりを楽しめるかどうかで評価がまるで変わってしまうだろう。一言で現すならば「カトゥーン(トムとジェリーなんかのアニメ)を実写でやった」といったところだろうか。
前作では様々なスパイ小道具が楽しませてくれたが、今回は電子機器などを全て向こうにしてしまう“トランスムッカー”という装置がストーリーの焦点になっており、せっかく重いのを我慢して持ってきた小道具は全て役に立たない。そんな中で、いざというときに役に立ってくれたのが一本の輪ゴムというのがなかなかよろしい。ただ、全体的に“お子様”スパイである意味があまりなくなっているのが残念なところか。
主人公であるお子様のおじいちゃん・おばあちゃんが登場するのだが、この二人はアントニオ・バンデラスの奥さんの両親である。日本では旦那のお母さん、つまり姑さんがうっとおしいものとして出てくることが多いが、アメリカ映画では奥さんの親、特にお母さんの場合が多い。文化の差であろう。でもって、このおじいちゃん・おばあちゃんも元スパイなのだが、おじいちゃん役は『スタートレック2カーンの逆襲』のカーンを演じたリカルド・モンタルバンである。ラテン系ということもあってそうなったのだろうが、元スパイなのだから個人的にはロバート・ボーンかピーター・グレイブスあたりにやってほしかった。でも、生きてるのかな~二人とも。
遺跡の中で見つける黄金の像が『レイダース失われたアーク』のオープニングに出てくるやつそっくりだったり、剣を持って襲ってくるガイコツ兵士やクモの怪物なんかがレイ・ハリーハウゼンの『シンバッド』シリーズあたりのオマージュだったりと、細かいギャグもあり笑える。(邦題では『シンドバッド虎の目大冒険』などとなっているが、レイ・ハリーハウゼンのはSINDBADではなくSINBADなのでシンバッドが正しい・・・はず)
父親役のアントニオ・バンデラス、トランスムッカーが隠された島に一人で暮らしているマッドサイエンティスト役のスティーブ・ブシェミ、スパイ小道具開発者(007のQのような役割ですな)はダニー・トレホとロバート・ロドリゲス組がバックを支える中、見るからに楽しんで演じている子供たちのハチャハチャぶりが楽しい。