『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(1987) 監督:チン・シウトン 製作:ツイ・ハーク 出演:レスリー・チャン、ジョイ・ウォン、ウー・マ
いやー、ジョイ・ウォンはホント美しい。これでは「女性には興味がない」との噂もあるレスリー・チャンですら虜になったのも仕方がない。もともとはスポーツ選手だっただけあって、かなり苦しいはずのワイヤーアクションによるフライングもそんなことは微塵も表情に出さず美しいフォームで画面を飛び回る。
えっ、『北京原人Who are You?』(1997)?なんのことですか、それは。
公開当時、何が驚いたって人間がビュンビュン跳ぶことである。ワイヤーで吊って人を飛ばすというのは昔からあるテクニックだが、『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』ではその速度が違う、アクロバティックなその動きが違う。
1970年代のキン・フー作品ですでに武侠な人々がワイヤーワークで空を飛び回っていたが、それをさらに発達させたのがこの映画の製作者ツイ・ハークで、『蜀山奇傅・天空の剣』(1984)辺りから派手なワイヤワークを独自に発展させていき、後に『マトリックス』シリーズなどでハリウッドに技術が輸出されるまでになる。
クルクルと前転状態で回転して飛んできた男がそのまま1カットで地面に着陸するなんて超人的シーンは香港ならではだろう。他には、ガメラ状に横回転しながら空に舞い上がるってのは『蜀山奇傅・天空の剣』だったか。
香港の武侠映画において達人は重力をも支配できるということになっている。念動力も当たり前で、いわゆるファンタジー世界だと思ってもらえば間違いない。
「道(トン)・道・道・道ー!」と歌い踊る導師役のウー・マがかっこいい。普通の映画ではお笑い役を演ずることが多いが、割にクンフーもこなせるらしい。「ハンニャハラミ」と唱えると衝撃弾を発射でき、いざとなったら連射も可能だ。劇場で連射シーンを観たときにはきました。笑いながら熱く燃えてました。
ちなみに、このウー・マ。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』が記録的なヒットをしたと見るや勝手に姉妹編的作品『画中仙』(1988)を自分が監督して作ってしまった。これがちゃんと ジョイ・ウォンが出演していて他にはユン・ピョウ。もちろんウー・マもほとんど同じ導師役で登場している。
これはちゃんとツイ・ハークの了解を取った物なのか?そこら辺のいい加減さが香港です。