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『ロケッティア』 飛ぶしか能がないとかいうな

『ロケッティア』(1991) 監督:ジョー・ジョンストン 出演:ビル・キャンベル、ジェニファー・コネリー

ハワード・ヒューズ(実在の飛行機王。映画製作なども行った百万長者)の研究所からロケットパックが盗み出された。それを使うと人間が自由自在に空を飛ぶことが出来るのだ。たまたまそれを手に入れてしまったパイロットの青年がナチスドイツのスパイやギャングを相手にヒーロー“ロケッティア”となって大活躍を繰り広げる。

アメリカンコミックが原作のヒーロー物だが、よくよく考えてみるとこのロケッティアは力が強いとか光線を発射するなどは出来なくて特技といったら空を飛ぶことだけ。そりゃまぁ空が飛べたら通勤ラッシュとかも楽々だが、飛ぶだけだったら鳥だって飛ぶしな。
実際、劇中でロケッティアは悪党どもをばったばったとなぎ倒すような活躍はなく、逆に接近戦では苦戦を強いられているようである。
だがスーパーマンのような余裕綽々で戦う超人よりも、必死になって頑張っているロケッティアの方が好感が持てる。

映画女優を目指す主人公の恋人はジェニファー・コネリー。最近だと『ハルク』(2003)などで見かけるがホント老けない人だ。いや、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』出演の12歳の時点ですでに充分に大人びていたと見るべきか。
悪役のハリウッドスターはティモシー・ダルトン。裏ではナチスのスパイであるあたり、スパイであるとの疑惑があったエロール・フリンをモデルにしているのだろう。非常に憎たらしくて、やはりティモシー・ダルトンは悪役向きだ。

ナチスが制作した極秘フィルムが上映されるシーンがあるのだが、その内容はロケットパックを大量生産しそれを装備した兵士たちが次々と大空へ舞い上がり、地図の上のナチスの勢力圏がどんどん広がっていくという、妙に手の込んだアニメーションになっている。
そんなことに手間暇かけていたからナチスドイツは連合軍に敗北したんじゃないだろうか?

悪役だったギャングたちが、ラストでナチスの陰謀に気づき一転して主人公の側につきトミーガンをバリバリ撃ちまくるシーンがお気に入り。

ロケッティアの飛行シーンは結構リアルでスピード感がある。まだCGIが本格的に台頭してくる前だったことを考えるとかなり技術的に高いSFXだ。

アメコミヒーローというとなにかと屈折したヤツらが多いが、ロケッティアは単純・熱血・娯楽。なかなか面白い作品である。何気にディズニー作品なんだよな。

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