『いとこのビニー』(1992) 監督:ジョナサン・リン 主演:ジョー・ペシ
ど田舎のアラバマ州で警察に捕まってしまった若者二人。てっきりコンビニでの万引きのことだとばかりに「はい、俺たちがやりました」と自白したところ、なんと容疑は殺人事件。慌てた二人は、そういえば“いとこのビニー”が弁護士だったとニューヨークからビニーを呼び寄せるが、これが落第ばかりしていていい歳なのにようやく司法試験に合格したばかりの新米弁護士。もちろん法廷の経験なんて無い。
果たしてビニーはちゃんと弁護が出来るのか。二人の運命やいかに。
アメリカ映画では割と多い法廷モノだ。
あちらは陪審員制があったり、日常的な事柄で訴訟を起こしたりするので、日本と比べて裁判が身近なせいか法廷モノは結構人気があるらしい。
陪審員は普通の人が裁判所の呼び出しで任命されるので特に法律に詳しいわけではない。そのため、陪審員にアピールするために弁護士や検察側の言動も分かりやすく大げさになっているそうだ。そこで、日本ではあまり考えられない法廷コメディが成立する地盤が出来てくる。
革のジャケットにノーネクタイとブーツ姿で法廷をうろつき回り、裁判長から法廷侮辱罪を言い渡されるなんてのはいくら新米弁護士でも実際にはありえないんだろうが、ジョー・ペシがやると「なんかこういうヤツいそうだな」と思えてくる。ニューヨークの弁護士と保守的な田舎のアラバマという対比もあるのだろう。
最初はまるで頼りにならないのダメ弁護士なのに、だんだんと色んな事を学んで後半にはジョー・ペシ得意のしゃべくりで鮮やかな弁護振りを発揮する。
派手な格好で何かというとカメラであれこれ撮っている「あんた林屋パー子ですか」のビニーの恋人モナ・リサ(マリサ・トメイ)は単なる彩りかと思いきや、こちらも単なるお姉ちゃんから後半しっかりしてきて、ラストでは大きな役割を持ってくる。マリサ・トメイはこのもうけ役で、アカデミー助演女優賞を受賞。