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そのモノ、塩にして塩にあらず

モートンライトソルト 145g 米国モートン社

 その名も「減塩しお」
 「カロリー半分のビール」とか「砂糖を含まないガム」とかならわかる。しかし、・・・塩分50%カットの減塩って時点でそれ塩じゃねーだろ。
 手にとってよくよく調べてみる。なーるほど、このわたしの卓越した推理力はすぐさまこの“塩にして塩にあらず”という大いなる謎のトリックを解き明かしていた。
 それは「フタの穴が小さい」ということだ。
 食卓の食塩をよく使う人は、料理の味を見て塩味が足りないからと追加で振っているのではなく、料理が置かれた=塩を振るという条件反射でやっている場合が大半なのである。そこで、フタに開いた穴を小さくすることにより一度に振って出る食塩の量を半分にしているのだ。パッパッと振ったということで心理的味覚が満足しているので食べても実際の半分の量しか食塩がかかっていないことに気づない。人間の盲点を上手に利用した商品といえるだろう。・・・ウソである。

 この「減塩しお」というまったく相反する、ある意味矛盾した商品の秘密はその原材料にある。
 一般的な食塩、青キャップでお馴染みの味の素のアジシオの原材料は90%が塩化ナトリウムいわゆる食塩で、残りの10%がグルタミン酸ナトリウムだ。
 それに対し、この「減塩しお ライトソルト」は49.5%が塩化ナトリウム、49.5%が塩化カリウムとなっているのだ。なるほど、確かに食塩の含有量は半分だわな。つまりあれか、小麦粉でコカインを増量しているみたいなもんだ。違うか。
 塩分を控える理由は主に塩分が高血圧や心臓病などの生活習慣病の原因になるからであって、塩化カリウムにそういった作用がないのならば塩化ナトリウム半分塩化カリウム半分のこのライトソルトが代替商品になりうるわけだ。

 アジシオと味を比べてみると、ライトソルトにはピリッと舌を刺激する強さがある。塩化カリウムの味は苦いとのことなので、その苦みなのだろう。十分に塩として使える。
 対するアジシオはマイルドな味で、ライトソルトのすぐあとに舐めるとほのかな甘みすらする。これは旨味成分のグルタミン酸ナトリウムが含まれているからだろう。

 最初は「なんてまぁ無茶な商品だ」と思ったが、調べればそれなりに納得できるもんだ。

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