あーあ、まったく胃が痛いね。そんな時にはほら
太田胃散 大缶140g 株式会社太田胃散
お酒は飲まなくなったんで以前ほどお世話にはならないんだが、個人的に薬箱には太田胃散は欠かせない。この多少古めかしくはある金属製の円筒にはなにやら人の心を安心させる力があるんじゃなかろうか?太田胃散のホームページによると昭和40年代にはすでに現在のデザインに近い物になっており、なるほどわたしは子供の頃から見てきたわけだ。
太田胃散には糖衣の錠剤タイプもあるが、あれは素人が飲むもので通はやっぱり粉薬。(胃薬の素人や通って何よ?)
付属の小スプーンにすり切り一杯(1.3g)を飲む。もちろんオブラートなんかは邪道だ。灰色の胃散が口中で苦身を発する。この苦みがいかにも胃をすっきりさせてくれそうだ。おまけに二日酔いの場合は頭をしゃきっとさせてくれる。
成分のうち半分以上が炭酸水素ナトリウム。いわゆる重曹である。重曹は洗剤としても用いられていて、洗剤用途の重曹を大袋で買うと笑っちゃうような値段だ。わたしの知人は洗剤としてだけでなく、胃薬(制酸薬)として重曹をそのまま飲んでる。ま、あまり真似する気は起きないが。
その他にはケイヒ・ウイキョウ・ニクズク・チョウジなどの漢方でおなじみの面々が顔を並べる。
なるほど、苦み中心の味や香りといい漢方って感じだなと思いきや、再び太田胃散のホームページによると
「太田胃散はイギリス生まれの日本の胃腸薬。太田胃散はボードウィン博士によって作られ、日本で育った胃腸薬です。」
「太田胃散は、明治12年に当時来日していたオランダ人名医ボードウイン博士の英国処方を 譲り受けて、製造発売したものであります。」
なんだそうで。
実際にどれだけイギリスおよびオランダで使われていたか、また現在使われているかはちょっと分からないが、イギリス→オランダ→日本へと伝わったのは間違いないようである。当時のイギリスと中国の関係を考えると漢方薬系の流れが見えるのかもしれない。
「西洋医学はなんでもダメで東洋医学ならOK」という極端な意見の人がいるが、その人に尋ねてみたい。
「太田胃散は西洋医学ですか?それとも東洋医学ですか?」
案外、身近にある“太田胃散”でそういった狭い視野に基づく考えに疑問を投げかけることができたりする。
しかし、“株式会社太田胃散”てのもそのまんまな会社名だ。
胃散しか作ってないのかよ、と内心ツッこんだら事実「ほぼ胃散しか作っていない」。胃腸一筋なのである。