手製の爆弾で十数年前の高校時代のイジメに対して復讐しようとした男がいたそうですね。
かくいうわたしも中学時代に黒色火薬や綿火薬を作ったことがあります。
当時、科学部に所属していたわたしは、王水を作ったり花粉と顕微鏡でブラウン運動を観察したりと、サイエンスライフを満喫しておりました。
で、薬品棚から硝酸カリウムを見つけ出しまして、思わず炭素と○○を混ぜてしまいました。(ここで作り方を知ったということになると困るので念のため伏せ字にしときます。百科事典などで調べればすぐにわかるものですが)
すると、不思議なことに黒色火薬が出来上がっているではないですか。いや、不思議ではないですね。単なる薬品の調合です。
作ったといっても極少量、10gぐらいだったでしょうか。金属製のお盆の上にそのまま置いて、爆竹の導火線経由で火を付けたんですが、パッと一気に燃えました。
導火線を使ったのは万が一に備えて、燃焼時の火薬から距離をとるためです。それなりに安全を考えていたんですな。
火薬を作ってる時点で安全じゃない気もしますが。ちなみに先生には内緒で作りました。
綿火薬は硫酸と○○を混合した液体に脱脂綿に漬けた後乾燥させて出来上がり。
火を付けると、こちらも炎を上げて一瞬で燃え尽きます。
手の上で燃やしてもほとんど熱くありません。これは手品でもよく使われております。
どちらの燃焼実験も火薬の量や類焼に気を付けて行えば本来大きな問題はないものだと思います。
かえって、実験前の調合時や保管時の方が危険かもしれません。静電気などの火花や温度の上昇で発火する場合がありますから。
それから、密閉容器に詰めるのは大変危険です。下手をすると燃焼時に一気に発生したガスで容器が破裂して吹き飛び危険なので止めましょう。
手榴弾だって爆発そのものよりも、中に仕込まれたベアリングや容器の破片が飛び散って敵を傷つけるのです。パイナップル手榴弾の表面に板チョコ上の割れ目が入っているのはそこから割れて金属片にするためです。たぶん。
とあるマンガで、テロリストから奪った手榴弾の爆風で自分を吹き飛ばして難を逃れるというのがありましたが、たぶん全身ズタズタになるだけなので止めときましょう。
わたしが火薬を作ったのは、別にイジメの仕返し用ではなくて純粋に科学的好奇心からです。
そもそもはジュール・ヴェルヌの『月世界旅行』で、“砲弾を月まで打ち上げるには黒色火薬では威力が足りないので綿火薬を使うことにした”、というのを読んで「綿火薬って何?」と思ったことからです。
疑問に思ったことを調べ、そして実際に実験して自分の目で確かめてみる。うむむ、中学の頃は理系少年だったんですなぁ。