『狼男アメリカン』 薄目の狼男って意味じゃないぞ

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『狼男アメリカン』 (1981)  AN AMERICAN WEREWOLF IN LONDON 98分 アメリカ UNIVERSAL PICTURES POLYGRAM PICTURES

監督:ジョン・ランディス 製作:ジョージ・フォルシー・Jr 製作総指揮:ピーター・グーバー、ジョン・ピーターズ 脚本:ジョン・ランディス 撮影:ロバート・ペインター 特殊メイク:リック・ベイカー 音楽:エルマー・バーンスタイン
出演:デヴィッド・ノートン、ジェニー・アガター、グリフィン・ダン、ジョン・ウッドヴァイン、ブライアン・グローヴァー、フランク・オズ

 イギリスはウェールズ地方をバックパックで旅行する2人のアメリカ人青年。寂れた村でパブに入るのだが、妙に不気味な感じがして、2人は早々に抜け出し宿を捜すことに。ところが近道をしようとして入った荒野でグリフィン・ダンが巨大な獣に襲われ惨殺されてしまい、主人公のデヴィッド・ノートンも大怪我を負ってしまう。
 2人を襲った獣の正体は? そこへ死体となったダンが現れ、ノートンに「俺たちを襲ったのは狼男だ。その呪いが君にかかってしまい、死ななければ満月の晩に狼男になってしまう。その前に自殺するんだ」と告げる。
 このダンが登場するたびにどんどん死体の状態が悪化していくのが如何にもジョン・ランディスらしいユーモアだ。
 ロンドンに1人取り残されたノートンは献身的介護をしてくれたジェニー・アガターと恋仲になる。そして彼女が夜勤の晩、空には満月が輝いていた。
 なんといっても驚きは特殊メークアップアーティストのリック・ベイカーによる狼男への変身シーン。これCGは一切使ってないんだぜ。というか1981年のCGでは無理である。手の甲がどんどん伸びていったり、顔がつきだして狼顔になったりするのが、巧みな編集もあってまるで1カットで変身しているように感じられる。特殊メイクによる狼男への変身はこの作品が最高だと思う。実際、リック・ベイカーはアカデミーメイクアップ賞を受賞している。
 最初の晩にノートンによって惨殺された人々がポルノ映画館に集まり、ノートンに自殺しろ、自殺しろと責め立てる。みんなまだ惨殺されたばかりなので死体も新鮮。この頃にはグリフィン・ダンはすでにミイラ化している。
 ジョン・ランディスのお楽しみ「SEE YOU NEXT WEDNESDAY」はポルノ映画のポスターに登場。
 また『ブルースブラザース』の刑務官や『スパイ・ライク・アス』の試験官で登場したフランク・オズは今回アメリカ大使館員としと登場。
 ノートンがTVで『マペットショー』を観ているシーンがあるのだが、ちゃんとエンドロールでカーミット:HIMSELF、ミス・ピギー:HERSELFになっていたのには笑った。
 他国イギリスで独りぼっちになってしまい、狼男の呪いをかけられたノートンは非業の最期を遂げる。主題歌『ブルー・ムーン』が悲しい。

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『ネバーセイ・ネバーアゲイン』 (1983)  NEVER SAY NEVER AGAIN 133分 アメリカ ORION PICTURES

監督:アーヴィン・カーシュナー 製作:ジャック・シュワルツマン 原作:イアン・フレミング 原案:ケヴィン・マクローリー、ジャック・ホイッティンガム 脚本:ロレンツォ・センプル・Jr、イアン・ラ・フレネ、ディック・クレメント 撮影:ダグラス・スローカム 音楽:ミシェル・ルグラン
出演:ショーン・コネリー、キム・ベイシンガー、クラウス・マリア・ブランダウアー、バーバラ・カレラ、マックス・フォン・シドー、バーニー・ケイシー、アレック・マッコーエン、エドワード・フォックス、パメラ・セイラム、ローワン・アトキンソン、ヴァレリー・レオン

 ユナイテッド・アーティストではなくオライオン・ピクチャーズが製作したアメリカ映画。『ユア・アイズ・オンリー』(1981)と『オクトパシー』(1983)の間に撮られた作品である。番外編的な扱いで、著作権の関係でオープニングにガンバレルが登場しない。またジェームズ・ボンドのテーマも流れない。
 ストーリーとしては『サンダーボール作戦』(1965)のリメイクでショーン・コネリーが12年ぶりにボンド役をやっている。出演オファーが来た時にショーン・コネリーは「二度とごめんだ(ネバーアゲイン)と断ったのだが、奥さんが「そんなこと言わないで(ネバーセイ)」と答えたことからこのタイトルになったのだと聞いた記憶がある。
 敵はスペクターでアメリカ空軍の将校を脅して核ミサイルを二機奪い取る。一つはワシントンに仕掛け、もう一つは油田に仕掛ける。だがワシントンの核ミサイルは簡単に見つかり解除されてしまう。あれは囮と言うことだったのだろうか。
 全体的に緊張感に欠け、何度もウトウトしてしまった。アーヴィン・カーシュナーは出来不出来がはっきりした人だからな。
 今作のMはエドワード・フォックス。切れ者なのか前任者のMと比べて劣るのかはっきりしない。劣っているのがはっきりしているのは下っ端諜報員のミスター・ビーンことローワン・アトキンソン。「ジェームズ・ボンドさん!ジェームズ・ボンドさん!」と大声で呼びかけながら近寄ってくるし、尾行を気にしてオーバーなリアクションで物陰に隠れながら歩いて行く。この頃からこんな芸風だったんだ。
 スペクターの首領ブロフェルド役はマックス・フォン・シドー。ハゲでないのが残念だがさすがの迫力。
 ボンド・ガールはキム・ベイシンガー。この頃のベイシンガーは実に美人で魅力的。
 そしてボンド・カーは登場せず、代わりにQ特製のボンド・バイクがジェット噴射で空を飛ぶ。
 フィリックス・ライターが登場するが、バーニー・ケイシーなんで黒人である。

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『カジノロワイヤル』 (1967)  CASINO ROYALE 134分 イギリス METRO GOLDEN MAYER

監督:ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲスト 製作:チャールズ・K・フェルドマン、ジェリー・ブレスラー 原作:イアン・フレミング 脚本:ウォルフ・マンキウィッツ、ジョン・ロウ、マイケル・セイヤーズ 撮影:ジャック・ヒルデヤード プロダクションデザイン:マイケル・ストリンガー 編集:ビル・レニー キャスティング:モード・スペクター 作詞:ハル・デヴィッド 音楽:バート・バカラック
出演:ピーター・セラーズ、デヴィッド・ニーヴン、デボラ・カー、ウィリアム・ホールデン、ウディ・アレン、ウルスラ・アンドレス、ダリア・ラヴィ、テレンス・クーパー、ジョン・ヒューストン、シャルル・ボワイエ、オーソン・ウェルズ、ジャン=ポール・ベルモンド、ジョージ・ラフト、ジャクリーン・ビセット、バーバラ・ブーシェ、キャロライン・マンロー、ジョアンナ・ペティット、アンナ・クエイル、トレイシー・リード

「遠足には猫はつれてけない。いくら仲良しでも」とバート・バカラック作曲による『カジノロワイヤルのテーマに』大槻ケンヂが日本語歌詞を付けたのが筋肉少女帯による『Go! Go! Go! Hiking Bus』である。
 この『カジノロワイヤル』は原作1作目の『カジノ・ロワイヤル』を元に大幅に原作を変更してサイケデリックなコメディにしてしまった、ブロッコリーとは関係のない一種の番外編である。
 スメルシュのルシッフルがギャンブルで組織の金を使い込んでしまった。そこでバカラで取り戻そうとしている。スメルシュは首領のドクター・ノアの命令でMI6、CIA、KGBなどのエージェントを殺しまくっている。そのため、引退していたジェームズ・ボンド(デヴィッド・ニーブン)に各国から現状打破の依頼が来る。ジェームズ・ボンドという名と007というコードネームを後輩に譲って悠々自適な生活を送っていたデヴィッド・ニーブンは仕方なく事件解決に乗り出す。そして任務に関わるスパイを全てジェームズ・ボンドという名前にしてしまう。
 久しぶりに会ったマニーペニーは相変わらず美人だと思ったら、なんとその娘だった。自分の全盛期と現在の差に違和感を感じつつもニーブンはバカラ必勝法の本を書いたピーター・セラーズをボンドとして採用する。甥のジミー・ボンド(ウディ・アレン)は行方不明のままだが、実はその正体は...
 終盤にはアメリカからの応援としてカウボーイやインディアンの集団が駆けつけるなどかなり無茶苦茶なコメディである。ニーブンがスメルシュに捕らえられ、サイケデリックな幻覚を見させられる拷問を受けるところなどは時代を感じさせる。
 でも粗筋は実は原作にかなり近い。スメルシュの資金を使い込んだルシッフルをボンドがギャンブルで追い込むところなどはそのままである。そしてセラーズに負けたルシッフルはTVモニターから突き出された銃によって射殺される。まるで『ビデオドローム』(1982)だな。
 映画版の敵はスペクターだが、原作の敵はソ連に実在した諜報機関スメルシュである。『天才バカボン』に"スルメ酒"というパロディが出てきた記憶がある。
 監督はジョン・ヒューストンを初めとして5人もいる。ジョン・ヒューストンが担当したのは隠居したニーブンのところに各国諜報機関代表が訪れてくるところだったはず。
 出演者も豪華でデヴィッド・ニーブンにピーター・セラーズ、ウディ・アレンにオーソン・ウェルズ。M役としてジョン・ヒューストンと実に豪華である。終盤にフランス兵士が出てくるのだが、ジャン=ポール・ベルモンドに似てるなと思ったらベルモンドだった。
 ギャグは半分は笑え、半分は失笑とコメディ映画としてはあまり出来が良いとは思えないが、豪華キャストと勢いで最後まで見せてくれる。終わり方は評価して良いものやら。

『007 スカイフォール』 敵はマザコン

B011QCTIAI.jpg『007 スカイフォール』 (2012) SKYFALL 143分 イギリス/アメリカ

監督:サム・メンデス 製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン 製作総指揮:カラム・マクドゥガル キャラクター創造:イアン・フレミング 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガン 撮影:ロジャー・ディーキンス プロダクションデザイン:デニス・ガスナー 衣装デザイン:ジェイニー・ティーマイム 編集:スチュアート・ベアード 音楽:トーマス・ニューマン テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:アデル
出演:ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、ナオミ・ハリス、ベレニス・マーロウ、アルバート・フィニー、ベン・ウィショー、ジュディ・デンチ、ロリー・キニア、オーラ・ラパス、ヘレン・マックロリー

 ジェームズ・ボンド誕生50周年記念作品。監督が『アメリカン・ビューティー』などのサム・メンデスなのでアクションにはあまり期待していなかったが、その分ジェームズ・ボンドやMなどの人間性に迫った作品となった。
 初期から中期にかけてのジェームズ・ボンドは無敵のスーパースターだった。ワルサーPPK/Sを撃てば百発百中。格闘技もお手の物だし、もちろんQの作ったスパイ道具も使いこなす。そんなジェームズ・ボンドが死ぬはずがない。
 しかし今作のジェームズ・ボンドはオープニングのアクションで味方の女スパイの誤射により死んだことになってしまう。もちろん本当に死んでしまったら押井守作品のような意味不明の物になってしまうので実は生きていたのだが、MI6に出頭せず恋人をつくって酒に溺れる日々を送っていた。
 オープニングで奪われたのが、敵陣にモグラとして潜り込ませてあるスパイの名簿だった。犯人はその名簿から毎週5人ずつ公表していき、中には殺されしまう者もいる。犯人の目的は一体何なのか?
 なんなのかというと基本的にはMに対する復讐である。犯人のシルヴァは元はMI6のエージェントだったのだが敵に捕まり数ヶ月にもわたって拷問にかけられた。いよいよとなって奥歯にかくされたシアン化合物のカプセルを噛みしめたのだが身体が丈夫だったのか死ねなかったのだ。人質にした時点で毒物を持っていないか確かめそうな物だがそれはそれとして、シルヴァはMが自分を見捨てたと思って恨んでいる。いや、母親に見捨てられた子供のように恨んでいる。いわゆる歪んだマザコンだ。まぁコンプレックスというのは大概歪んでいるが。
 Mが女性になってずいぶん経つが、サッチャーが鉄の女だったようにMも意志が強く味方の犠牲もいとわない鉄の女だった。ボンドの誤射も女スパイに無理矢理撃つようにMが命令したからで、ボンドはそれに反感して酒に溺れていたのかも知れない。
 だから今回の戦いはスパイ合戦をしながらボンドが女とイチャイチャではなくMという母親を殺そうというシルヴァと守ろうというボンドの戦いである。ボンドは幼くして両親を亡くしているが、シルヴァも母親を早くにして亡くしているのかもしれない。マザコン同士のマザコン合戦である。そんなシルヴァになんであれだけ仲間がいたのだろうか。金かな。
 ボンドのスパイとしての適正結果も実は落第であり年齢を感じさせる物となっているが、ロジャー・ムーア・ボンドの後半に無理具合を思えばリアルではある。
 結局シルヴァはMと無理心中しようとしていたのだ。今作を持ってMは交代することになるがジュディ・デンチもさすがに年だから後はのんびり老後を過ごしてもらおう。次回作『スペクター』でダニエル・クレイグの交代もありかな。
 50周年記念作品ということもあってか、アストンマーチン(助手席発射装置・マシンガン搭載)や久々のQやマネーペニーの登場も嬉しい。
 ただ、現代におけるスパイ(工作員)の存在意義が薄れているような気がする。昔は人類滅亡を目指した敵と戦ったこともあるのに、今回のシルヴァは小物感がある。一大悲劇と言えば一大悲劇なんだが。
 終盤のボンドの生家スカイフォールでの戦いはなんかペキンパーの『わらの犬』を思い起こさせる。番人役のジイさんが良い味を出していた。
 長崎は軍艦島で撮影されたシーンは短いながらも印象に残っている。
 ともあれ個人的にはジェームズ・ボンドは無敵のスーパーヒーローで、話は大袈裟で荒唐無稽な頃が一番好きだった。今ではその手の作品はアメコミヒーロー物が担ってるんだろう。

『007/慰めの報酬』 水資源独占を阻止せよ

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『007/慰めの報酬』 (2008)  QUANTUM OF SOLACE 106分 アメリカ/イギリス METRO GOLDEN MAYER、COLUMBIA PICTURES

監督:マーク・フォースター 製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ 製作総指揮:カラム・マクドゥガル、アンソニー・ウェイ 原作:イアン・フレミング 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス 撮影:ロベルト・シェイファー プロダクションデザイン:デニス・ガスナー 衣装デザイン:ルイーズ・フログリー 編集:マット・チェシー、リチャード・ピアソン 音楽:デヴィッド・アーノルド テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:アリシア・キーズ、ジャック・ホワイト
出演:ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、マチュー・アマルリック、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジェマ・アータートン、イェスパー・クリステンセン、デヴィッド・ハーバー、アナトール・トーブマン、ロリー・キニア、ジャンカルロ・ジャンニーニ、ホアキン・コシオ、グレン・フォスター、フェルナンド・ギーエン・クエルボ、スタナ・カティック、ニール・ジャクソン、サイモン・カシアニデス

 クレイグ・ボンドの2作目。1作目では多少の違和感があったが、この作品ではボンド役が板についてくる。Mいわく「あなたはまだ新人だから」だそうだが、観ている分にはボンドっぽくなっている。
 今作のボンドの行動理由は前作にヒロインだったヴェスパーの死を追うこと。そのためボンド・ガールらしい存在は登場しないし、出てきても深い関係にはならない。
 巨悪のクアンタムが登場するが、出てくるのは末端の組織員で某国の水資源のを確保するのが目的。パッとしないな。あまり深いところまでは突っ込まない。その末端はボンドによって砂漠に放置され、「これでも飲むんだな」とオイル缶を渡されるが、後にオイルを飲んだ状態で銃殺した遺体で見つかる。このオイルは組織の失敗者である彼を殺し屋によって無理矢理飲まされたか、水に飢えて自分で飲んだんだろうか。
 冒頭のボンドがアストンマーチンに乗ったカーチェイスから、生身のマンチェイスへと展開は早い。2時間越えが当たり前だったボンドシリーズの中で、近年としてはまれな106分という短尺なので時間がないのだ。『カジノ・ロワイヤル』から話は連続しているので、前作を観ておく必要がある。アクションのカット割りは『ジェイソン・ボーン』シリーズを観ていたので明らかに失敗。
 そもそも敵がヤワすぎる。もっと強烈な悪党でなければボンドの存在意義がないではないか。
『慰めの報酬』という邦題も今ひとつ意味不明だし、007シリーズの中では評価は低い方。
 フィリックス・ライターが前作から引き続き登板していたのは嬉しいが。しかし、このシリーズではMI6至上主義で、CIAは所詮脇役なのであった。
 007シリーズの顔とも言えるガンバレルは冒頭ではなくラストになってようやく登場。もっと早く出せよ。

『007/カジノ・ロワイヤル』 新米スパイ奮闘す

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『007/カジノ・ロワイヤル』 (2006)  CASINO ROYALE 144分 アメリカ/イギリス METRO GOLDEN MAYER、COLUMBIA PICTURES

監督:マーティン・キャンベル 製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン 製作総指揮:アンソニー・ウェイ、カラム・マクドゥガル 原作:イアン・フレミング 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ポール・ハギス 撮影:フィル・メヒュー プロダクションデザイン:ピーター・ラモント 衣装デザイン:リンディ・ヘミング 編集:スチュアート・ベアード 音楽:デヴィッド・アーノルド テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:クリス・コーネル
出演:ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、マッツ・ミケルセン、ジュディ・デンチ、ジェフリー・ライト、ジャンカルロ・ジャンニーニ、シモン・アブカリアン、カテリーナ・ムリーノ、イワナ・ミルセヴィッチ、セバスチャン・フォーカン、イェスパー・クリステンセン、クラウディオ・サンタマリア、イザック・ド・バンコレ、トビアス・メンジーズ

 6代目ボンドのダニエル・クレイグ第一作。今度のボンドは奇想天外な秘密兵器には頼らず、肉体一つで敵に挑んでいく。この思い切った方向転換は『ジェイソン・ボーン』シリーズの成功などの影響があったことだろう。
 オープニングではボンドはまだ00要員ではなく、任務で裏切り者を始末して007に昇格する。だからこの作品はボンドの007としての初の本格任務である。
 原作の『カジノ・ロワイヤル』は最初の作品じゃなかったかな。「ホテル・ロワイヤルでぼや騒ぎが起きたそうだよ」「これが本当の火事のロワイヤル」...すみません、もう言いません。言うけど。
 任務で爆弾テロリストを追ったボンドはパルクール的なアクションを見せてくれる。もっとも、テロリストが天井の隙間を勢いよくさっそうとくぐり抜けたのに対し、ボンドはその壁を全身で突き破ってくる。肉体派だなクレイグ・ボンドは。
 今回の敵はテロリストの投資を引き受けているル・シッフル(マッツ・ミケルセン)。好調な飛行機会社の株を空売りして、その飛行機で事故を起こし株価を暴落させることで莫大な逆ざやを稼ぐつもりだったのが、ボンドの介入で飛行機事故は失敗。このままではテロリストに大きな損害を出し命が危ないというのでポーカー大会に出場することになる。
 出場者は各自1000万ドルを用意し、最後まで勝ち残った一人が総取りし賞金として1億2000万ドルをもらえることとなっている。これで損失を穴埋めできる。
 だがMI6はボンドを、CIAはフィリックス・ライターを送り込んできた。今作のフィリックス・ライターはジェフリー・ライトなので黒人。自分に勝ち目がないと分かるとボンドを応援してくるナイスガイだ。
 途中、ル・シッフルの手下に毒を盛られたボンドは、ボンド・カーの除細動器で命を取り留める。秘密兵器はこれぐらいで、Qのファンとしては物足りない。というかQは登場しないしな。ここら辺も含めてリアル志向なんだろう。
 ボンド・ガールとしてヴェスパー(エヴァ・グリーン)が登場。ボンドのお目付役的存在なのだが、いつの間にかボンドと恋に落ちてしまう。しかし...
 ル・シッフルはボンドに拷問をするぐらいで、あまり悪役として魅力がない。そしてル・シッフルも所詮は巨悪の手駒でしかなかった。原作では巨悪の殺し屋がル・シッフルを殺しに来て、ボンドは殺す指示を得ていないから殺さないが、次に会った時にすぐに分かるように手の甲かどこかにナイフで傷を付けていったんだっけ。
 時系列では最初の作品になるのでMもまだ未熟な面があったのか怒ってばかりいる。ジュディ・デンチの年齢を考えると更年期障害かもしれない。
 消化不良な面はあるが、そこはシリーズ初めてのストーリーが連続した続編『慰めの報酬』で解決される。
 ポーカーのルールが普通私たちが知っている物とは違い、ディーラーがいるタイプで最初はルールがよく分からなかった。結局、新米00の007が送り込まれたのはギャンブルに強いから?
 ムーア・ボンドが一番好きな私としては物足りなさを感じたが、諜報部員物として考えるとそんなに悪くない。本格的なカーチェイスに入るのかと思っていたら、ボンドが自損事故でクラッシュしてしまうのも時代なんだろうな。
 ソニー資本のコロンビアが製作に加わったので、ボンドが使うノートパソコンはVAIO。携帯はソニーエリクソン。遊んでいるのはPS3というのは嘘だが前者二つはホント。でも007シリーズのゲーム化で一番面白かったのはNINTENDO64の『ゴールデンアイ』だったりする。

『007/ダイ・アナザー・デイ』 今度の敵は北朝鮮

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『007/ダイ・アナザー・デイ』 (2002)  DIE ANOTHER DAY 133分 アメリカ/イギリス METRO GOLDEN MAYER

監督:リー・タマホリ 製作:バーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン 原作:イアン・フレミング 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド 撮影:デヴィッド・タッターサル 音楽:デヴィッド・アーノルド テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:マドンナ

出演:ピアース・ブロスナン、ハリー・ベリー、トビー・スティーヴンス、ロザムンド・パイク、リック・ユーン、ジュディ・デンチ、ジョン・クリーズ、マイケル・マドセン、ウィル・ユン・リー、ケネス・ツァン、エミリオ・エチェバリア、コリン・サーモン、サマンサ・ボンド、ミハイル・ゴアヴォイ、イアン・ピリー、マドンナ

 シリーズ20作目にして40周年という二重にめでたい作品。
 前作では敵はテロリストだったが、今回は北朝鮮とこれまたリアルな設定。将軍様の息子が遺伝子治療でアジア人から白人のトビー・スティーヴンスとなり、太陽光線を利用した攻撃衛星を打ち上げ、38度線の100万個の地雷を爆破して南に侵攻しようと企んでいる。だというのにオープニングで北朝鮮側に捕らえられたボンドは拷問を受け、人質交換で戻ってきたが、敵に情報をもたらしたのではないかと思われ監禁されてしまう。脱出したボンドは真相に迫っていくのだが...
 アクションの他、光学迷彩のアストンマーチンなどCGが全面的に使われている。正直やり過ぎなんで、次作『カジノ・ロワイヤル』で肉体を駆使したクレイグ・ボンドになったのも納得である。そう、ブロスナン・ボンドの最終作でもある。
 アストンマーチンを作り上げたのはジョン・クリーズのQ。『サンダーボルト作戦』でのジェット飛行マシンなどが研究室にさりげなく(?)飾られている。ボンドにアストンマーチンの分厚いマニュアルを渡すが、ボンドは車に搭載されたマシンガンでマニュアルを撃ち抜き「1秒で読破した」とか言ってる。マニュアルはちゃんと読めよ。読まない人に限って「故障だ」とか言い出すんだから。
 ジュディ・デンチのMは相変わらず迫力がある。CIAのエージェントがジョー・ドン・ベイカーからマイケル・マドセンに変わってしまった。犯罪者顔なんでイマイチしっくりこない。
 ヒロインはジンクスことハリー・ベリー。登場シーンは『ドクター・ノオ』のヒロインを思わせる。というかオマージュだな。彼女はCIAではなくNSAのエージェント。黒人のヒロインというのは考えてみれば初めてか。どちらかというとボンドの足を引っ張っている感じだが、ラストでは裏切り者の女性MI6エージェントと戦いを繰り広げる。
 アクションで一番燃えたのはアストンマーチン対ジャガーのイギリス車戦。双方共にミサイルなど近代兵器で武装していて、カーチェイスならぬカーバトルが行われる。ここもさすがにやり過ぎで燃えると同時に笑ってしまう。
 主題歌を歌ったマドンナはフェンシングのコーチ役で数分だけだが出演もしている。オバサンになったなぁ。
 トビー・スティーヴンスは作戦実行時に「日本などひとひねりだ」と言ってるが、日本の自衛隊だって馬鹿に出来ないぞ。多分。
 訓練用のバーチャルシミュレーターを使ってボンドとの情事の妄想に耽るマネーペニーが可愛らしかったな。

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『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』 (1997)  THE WORLD IS NOT ENOUGH 127分 アメリカ METRO GOLDEN MAYER

監督:マイケル・アプテッド 製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ 脚本:ニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ブルース・フィアスティン 撮影:エイドリアン・ビドル 音楽:デヴィッド・アーノルド テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:ガービッジ
出演:ピアース・ブロスナン、ソフィー・マルソー、ロバート・カーライル、デニース・リチャーズ、ロビー・コルトレーン、ジュディ・デンチ、デスモンド・リュウェリン、ジョン・クリーズ、マリア・グラツィア・クチノッタ、セレナ・スコット・トーマス、サマンサ・ボンド、コリン・サーモン、クロード=オリヴィエ・ルドルフ

 Qことデスモンド・リュウェリンがこの作品で引退。弟子としてRことジョン・クリーズが登場する。引退をほのめかした発言をするQに向かい、ボンドが「まだ引退はしないよな」と問うが、Qはそのまま床のエレベーターで下の階に消えていく。そしてラストシーンではQの役割をRが果たしていてQの姿は見えない。1999年にデスモンド・リュウェリンは交通事故で亡くなってしまい、これが遺作となった。それを踏まえてからエレベーターで消えていくQの姿を見ると泣けてくる。
 今作には二人のボンド・ガールが登場する。一人目のソフィー・マルソーはテロリストに父を殺されたと見せかけ、実は自分を誘拐したテロリストのロバート・カーライルとストックホルム症候群で結ばれたシリーズ最大の悪女である。
 二人目は原子物理学者クリスマス役のデニース・リチャーズ。『スターシップ・トルーパーズ』でカメラに向かってゲロを吐いたことで知られるデニースは美人でプロポーションも良いが、どうしたって腕利きの原子物理学者には見えず、この作品でラジー賞を受賞している。
 オープニングからアクションに次ぐアクションの連発で、とりあえず飽きることはない。ボンド・カーのBMWはミサイルを一発発射しただけで、ノコギリをぶら下げたヘリによって真っ二つになってしまう。秘密兵器は全男性の憧れX線眼鏡や、ワイヤーを撃ち出す腕時計ぐらいであまり面白い物は登場しない。
 ボンドに膝を打たれた過去のある元KGBのエージェントが事件に巻き込まれ、ロールスロイスは海に落ちるわ、自分はキャビアのプールで最も豪勢な溺死になりそうになったりと酷い目に遭っている。だが、ラストの死に方が男らしくて良いんだよな。
 ボンドに皮肉ばかり言っているMが実はボンドを最高のエージェントと認めていたり、敵に拉致されて意外な方法で所在地を知らせてきたりと、これまでのMと比べると単なる上司ではなく人間味が感じられるようになっている。代わりにマネーペニーがぱっとしないな。
 ロバート・カーライルはアナーキズムなテロリストで、MI6の009に頭部を撃たれ銃弾が脊髄に残っていて感覚を失っている。そのため超人的なパワーを発揮するという設定になっているが、ストーリー上ではほとんど意味がなかった。悪女ソフィー・マルソーに惚れてしまい、命を捨てて彼女に尽くそうとする思えば哀れな存在だ。
 ソフィー・マルソーは「愛した女は殺せないでしょ」とボンドに言い「思い上がるな」とボンドに射殺されてしまうのだが、シリーズ中でボンドが女性キャラを撃ち殺したのはこれが初めてだっけ?
 次回作『ダイ・アナザー・デイ』で二代目Qに就任したジョン・クリーズだがダニエル・クレイグ・ボンドになってからは奇想天外な秘密兵器は登場しなくなってしまうので『スカイフォール』までQ課はなかったことにされてしまう。まぁジョン・クリーズが継続登板することになっても年が年だからあまり長くはやれなかっただろうが。
 米ソ冷戦が終わり、テロリストを敵役に持ってきたのは現代的。新作の『スペクター』では世界的犯罪組織が復活するのだろうか。もうその手の敵はリアリティを持たないと思うのだが。どうしたって『オースティン・パワーズ』みたいになってしまうよな。

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『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』 (1997)  TOMORROW NEVER DIES 119分 イギリス/アメリカ UNITED ARTISTS

監督:ロジャー・スポティスウッド 製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ 脚本:ブルース・フィアスティン 撮影:ロバート・エルスウィット 音楽:デヴィッド・アーノルド テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:シェリル・クロウ
出演:ピアース・ブロスナン、ジョナサン・プライス、エリオット・カーヴァー、ミシェル・ヨー、テリー・ハッチャー、リッキー・ジェイ、ゲッツ・オットー、ジュディ・デンチ、デスモンド・リュウェリン、サマンサ・ボンド、ヴィンセント・スキャヴェリ、ジョー・ドン・ベイカー、コリン・サーモン、ジェラルド・バトラー、ブルース・アレキサンダー

 CGの発達でアクションシーンやオープニングクレジットにCGが使われている。
 この作品の一番の魅力は中国の諜報員ミシェル・ヨーだろう。素手で戦えばジェームズ・ボンドに勝んじゃないだろうか。ただし監督が『ターナー&フーチ/すてきな相棒』(1989)や『刑事ジョー ママにお手上げ』(1992)などの腑抜けた映画ばかり撮っているロジャー・スポティスウッドなのでミシェル・ヨーの格闘アクションは『ポリスストーリー3』(1992)などとは比べものにならない。いっそのこと香港から監督を連れてくるか、『マトリックス』シリーズのように香港のアクション監督を連れてくればさらに良かったかも知れない。
 今回の敵はメディア王のジョナサン・プライス。モデルはニューズ・コーポレーションのマードックだろうか? イギリスと中国の間で戦争を起こしてメディアを支配し、中国での100年間の放映権を手に入れるのが目標だ。ジョナサン・プライス自身は自信過剰な不気味な男で、その点は悪くないのだが、巨大なステルス船を作ったりして騒ぎを起こし、得るのが中国の放映権というのは割に合わないんじゃないのか?
 それでも米ソ冷戦が終結し、新たなる敵としてメディア王という存在を見つけ出したのは面白い。
 ボンドの過去のロマンスが関わってくる前半は少々退屈。ボンドとミシェル・ヨーが手を組んで、BMWのバイク対ヘリの戦いなどが始まるとアクションの連発で見入ってしまう。Qがボンドに引き渡すボンド・カーもBMWなのでタイアップをしていたのだろうか。ワルサーも途中でPPKからP99になるし。しかしP99は中国諜報部の備品で、ボンドはそれを借りてちゃっかり自分の物にしちゃってるんだよな。本来ボンドは工作員ではなく諜報員だから中型ピストルのP99よりは小型ピストルのPPKの方が実用的だと思うんだが、これも時代の流れか。
 ジョナサン・プライスの部下の殺し屋はガタイの良い金髪でそれなりに存在感がある。ジョーズには到底かなわないけど。
 CIAの諜報員ジョー・ドン・ベイカーは前作よりもさらに作品に溶け込んでいる。個人的に好きな俳優なので嬉しい。

『007/ゴールデンアイ』 北方領土は日本の物

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『007/ゴールデンアイ』 (1995)  GOLDENEYE 130分 イギリス/アメリカ UNITED ARTISTS

監督:マーティン・キャンベル 製作:マイケル・G・ウィルソン、バーバラ・ブロッコリ 原案:マイケル・フランス 脚本:ジェフリー・ケイン、ブルース・フィアスティン 撮影:フィル・メヒュー 特撮:デレク・メディングス 編集:テリー・ローリングス 音楽:エリック・セラ テーマ曲:モンティ・ノーマン 主題歌:ティナ・ターナー
出演:ピアース・ブロスナン、ショーン・ビーン、イザベラ・スコルプコ、ファムケ・ヤンセン、ジョー・ドン・ベイカー、チェッキー・カリョ、ゴットフリード・ジョン、アラン・カミング、セレナ・ゴードン、デスモンド・リュウェリン、サマンサ・ボンド、ジュディ・デンチ、ミニー・ドライヴァー、ロビー・コルトレーン

 イギリスとアメリカ側で揉めたため6年ぶりに作られた新作。ジェームズ・ボンド役はピアース・ブロズナンに変更になった。また長年製作者だったアルバート・R・ブロッコリ(1996年に死去)が降板し、娘のバーバラ・ブロッコリが製作者に名を連ねた。
 物語は9年前から始まる。ソ連の化学兵器工場を破壊しに侵入した007と006ことアレック(ショーン・ビーン)は、辛うじて任務には成功するものの006は命を落としてしまう。そして現代、ロシアの電磁波攻撃衛星ゴールデンアイが秘密組織ヤヌスによって制御を奪われてしまう。ヤヌスはロンドンに電磁波攻撃を与えてロンドン市場を、ひいては世界経済を破壊しようというのだ。ゴールデンアイ制御基地は破壊され、一人の女性ナターリャ(イザベラ・スコルプコ)を残して全滅してしまう。
 この危機に派遣された007は世界の危機を救うことが出来るのか?
 オープニング近くでプライベートカーとしてアストンマーチンを運転するボンドの姿が見られる。だがボンドカーはBMW。スポンサーになったのかしばらくBMW時代が続く。ヘッドライト下にスティンガーミサイルを装備するなどQによる改造が施されているがほとんど活躍しない。Qの秘密兵器で一番役に立ったのはノックボタンを3回押すとタイマーが入り爆発するボールペンである。
 Mが女性のジュディ・デンチに変更になり、部下を甘やかさない厳しい人物となっている。
 ヒロインのナターリャは自立して行動し、ボンドにあまり頼らない。これまた新作ならではか。
 CIAのエージェントは前作でサメに片足を食われてしまったフィリックス・ライターに変わりウェイド(ジョー・ドン・ベイカー)に変更になった。フィリックス・ライターは原作では『死ぬのは奴らだ』で片腕片足をワニに食われてしまい、その後私立探偵になるんだっけ。ジョー・ドン・ベイカーはどうでもいいけど『リビング・デイライツ』であんたは悪役をやってなかったか? まぁ好みの俳優なんで個人的には問題なし。
 ショーン・ビーンも好きな俳優で『RONIN』の情けない役とか好きだな。オープニングで死んだと思わせておいて実は・・・な展開もありがちだが彼が演じると悪くない。サドっ気のの強い女殺し屋も悪くない。お近づきにはなりたくないが。
 米ソ冷戦が終わり、ロシアを悪役に出来なくなった『007』シリーズはこの後思い切った方向へ転換していく。
 それにしてもロシアの宇宙兵器センターの大型モニターに世界地図が表示されるのだが、ロシアは赤で他は黄色と分かりやすいのだが、北方領土の4島が黄色なんだよね。ロシアは実は北方領土は日本のものと理解しているのか? 製作したのはイギリスとアメリカだから両国では北方領土は日本のものという見解なのか。この辺り、ちょっと気になる。
 中盤の悪党の乗った車をボンドが操縦する戦車で町中のカーチェイスは迫力があった。終盤に登場するパラボラアンテナの特撮もスケール感がよく出ていた。
 1990年辺りから次世代ボンドと噂されていたブロスナンだが若くて体も動くし、男の色気もある。ティモシー・ダルトンも嫌いじゃないが個人的にはブロスナン・ボンドは気に入った。
 裏切り者のコンピューターハッカーの死にっぷりには笑った。