『カリフォルニア・ドールス』 漢気あふれる彼女たち

B016PLA7E6.png

『カリフォルニア・ドールス』 (1981) ...ALL THE MARBLES 112分 アメリカ METRO GOLDEN MAYER

監督:ロバート・アルドリッチ 製作:ウィリアム・アルドリッチ 脚本:メル・フローマン 撮影:ジョセフ・バイロック 美術:カール・アンダーソン 編集:リチャード・レイン、アーヴィング・C・ローゼンブラム 音楽:フランク・デ・ヴォール
出演:ピーター・フォーク、ヴィッキー・フレデリック、ローレン・ランドン、バート・ヤング、トレイシー・リード、ウルサリン・ブライアント、クローデット・ネヴィンズ、リチャード・ジャッケル、ジョン・ハンコック、レニー・モンタナ、クリフ・エミック、クライド草津、ミミ萩原、ジャンボ堀

 男臭い映画監督というイメージの強いロバート・アルドリッチが最後に撮った映画は女子プロレス映画だった。しかしそこはアルドリッチだけあって漢気あふれる作品に仕上がっている。
 初公開時の邦題は『カリフォルニア・ドールス』だったがリバイバル時には『カリフォルニア・ドールズ』と最後の"S"が濁っている。私のいい加減なヒヤリング能力だと「ドールズ」と言ってる気がする。同じような例だと『ブルース・ブラザース』がある。良く勘違いされて『ブルース・ブラザーズ』と呼んでいる人がいるが、正式邦題は濁らずに"ス"である。
 女子プロレスのタッグチーム、カリフォルニア・ドールズはマネージャーのピーター・フォークと組んで全米中をオンボロ車で巡業している。ピーター・フォークが胡散臭いところがありそれが味になっている。ちなみにドールズの一人ヴィッキー・フレデリックとピーター・フォークは男女関係という設定である。
 まずは日本人タッグチームの芸者(ミミ萩原とジャンボ堀)との試合から始まる。芸者ってな、どんなチーム名なんだよ。二人には日本人マネージャーのクライド草津が付いていて、ピーター・フォークに「日本に来た時には試合を世話するよ」と名刺を渡すのだが、それに書かれているのは日本語。ピーター・フォークに読めんだろ。左上には"芸者"と書いてある。
 そして芸者はドールズ相手に回転逆エビ固め(ローリングクラッチ)を決める。ピーター・フォークはすっかりこの技を気に入ってしまう。聞いた話だと、オーディションを受けに来たミミ萩原たちがアルドリッチに回転逆エビ固めを披露して、アルドリッチが「これだっ!」と作品終盤の決め技に使うことになったという。嘘かホントか知らないが。
 ドールズは北米タイトルチャンピオンのトレドの虎とノン・タイトル戦を戦って負ける。そこからトレドの虎との確執が始まる。
 三人は安モーテルに泊まりながら旅を続けている。ピーター・フォーク曰く「正式には金がかかる」と食事はハンバーガーなどと節約の旅。ピーター・フォークはヴィッキー・フレデリックにタバコをたかってばかりいる。この辺り、ロードームービーしていて実に味がある。
 ある町で興行を打つことになったのだが、会場に行くとリングはなく地面に泥が敷かれている。プロレスじゃなくて泥レスなのだ。試合を拒否したドールズは会場を出て行く。それを追いかけてピーター・フォークは必死に説得する。しかし、ドールズは断固として「絶対やらない」と言い切る。次のカットでいきなり泥レスの試合になっている。この省略はさすが上手い。
 プロモーターのバート・ヤングに睨まれているなど多少出来事はあるが、基本的には旅と試合の繰り返しで込み入ったストーリーではない。
 そしてラストはリノでヘビー級チャンピオンのビッグママの試合の前座として、ドールズはトレドの虎と再戦することになる。会場は製作がMGMだけあってMGMホテルのイベントホールだ。ピーター・フォークはドールズの登場に工夫して観客を焦らせたあげくに初期の紅白小林幸子のようなギンギラギンの派手な衣装でリングに送り出す。
 この試合は前座とは言え、タイトルと賞金1万ドルを賭けたタイトルマッチ。試合はかなり延々と続く。試合のシーンは本格的なプロレス技の掛け合いで、ドールズもトレドもスタントなしで体当たりで戦っている。撮影前にかなり訓練を積んだのだろう。
 30分1本勝負の試合も残り1分を切った。その時、ドールズ二人はトレドの虎に回転逆エビ固めを食らわせる。もちろんアルドリッチは分かっている監督なのでスローモーションなどは使わない。ほんの一瞬で技は決まる。ここら辺が『お父さんのバックドロップ』の李闘士男との大きな差だな。
 製作のウィリアム・アルドリッチはアルドリッチの息子。確か『飛べ!フェニックス』(1965)に俳優として出ていた。もっとも墜落する飛行機の乗客役で事故の時に死んでしまうので出番は数分。セリフもなかったんじゃないかな。セカンドユニットの監督はなんたら・アルドリッチという名前だったが、これもアルドリッチの家族なのだろうか。
 アルドリッチ作品としては上位ではないが、スカッと楽しめる娯楽作である。

『お父さんのバックドロップ』 リングの上に父がいる

B0007WZTHA.jpg

『お父さんのバックドロップ』 (2004) 98分 日本 シネカノン

監督:李闘士男 エグゼクティブプロデューサー:李鳳宇 プロデューサー:原田泉 原作:中島らも『お父さんのバックドロップ』 脚本:鄭義信 撮影:金谷宏二 美術:佐々木記貴 編集:宮島竜治 音響監督:染谷和孝 音楽:coba 照明:嶋竜 録音:甲斐田哲也 助監督:長谷川政俊
出演:宇梶剛士、神木隆之介、南方英二、南果歩、田中優貴、生瀬勝久、奥貫薫、AKIRA、エヴェルトン・テイシェイラ、コング桑田、荒谷清水、中島らも、笑福亭鶴瓶、筒井真理子、磯部清次

 中島らもの少年向け児童文学が原作である。息子とそのお父さんを題材にした短編集の一編だ。本来ならば1時間枠ぐらいのドラマに収まりが良いぐらいの長さなため、母親が死んで父子家庭にしたりと原作を膨らませている。中島らもは熱狂的なプロレスファンだったことでも知られている。個人的には原作の方が圧倒的に好きだが、映画もまぁそれなりに悪くない。
 主役のお父さんであるプロレスラーを演ずるのは宇梶剛士。この人を最初に意識したのは『はいすくーる仁義2 たいへんよくできました』(1992)である。てっきり劇団出身の人かなと思っていたのだが、後に日本最大の暴走族ブラックエンペラーの総長だったという過去を知り驚いた。ちゃんと演技が出来ているんだよな。経歴を調べてみると、なるほど下積み時代が長くその間に演技を学んだのだろうと分かるのだが、しかし元は悪の中の悪である。迫力のある役もやるが、『はいすくーる仁義2』では愛嬌のある役で全く謎の人だ。
 息子役の神木隆之介はさすが当時天才子役と言われていただけはある。最近では『るろうに剣心』シリーズで見かけたが、顔つきはそのまま大きくなっていて笑ってしまった。原作だと真の主人公なのだが、映画版は大人向けな作りになっており、宇梶剛士の比重が大きくなっている。
 舞台は1980年の大阪。宇梶剛士をエースとする小プロレス団体新世界プロレスが旗揚げされる。プロレスは詳しくないのではっきりしないが、1980年はまだ中小プロレス団体が各地に出来るより前だったのではないだろうか。新日本プロレスや全日本プロレスがゴールデンタイムに試合を放送していた時代な気がする。
 宇梶剛士は43歳で盛りを過ぎたレスラーという設定。団体代表からは「ヒール(悪役)に転向してくれへんか」と頼まれている。元オリンピックのアマレス選手出身で実力派の宇梶剛士は正統派レスラーにこだわりを持っているが、団体のためにヒールになることを選び、中島らもが店主を務める散髪屋に行って髪の毛を金髪に染めてもらい、チェーンを振り回す悪役レスラーになる。宇梶剛士の役名は下田牛之助で、これは上田馬之助のパロディだろう。
 東京から父と共に転校してきた神木隆之介は父親がプロレスラーであることを隠しており、知っているのは同じ安アパートに住む田中優貴ともう一人だけ。しかし、宇梶剛士がヒール転向後にもう一人が小学校のクラスでそのことをばらしてしまい、神木隆之介はイジメの対象になる。しかも、久々に大きな試合で全国中継された宇梶剛士の全国放送を祖父の南方英二によって母親が映っている思い出ビデオに上書き録画されてしまう。
 息子の信頼を取り戻すため、そしてレスラーとしての自分の存在意義を確認するために、宇梶剛士は極真会館の熊殺し黒人空手家に挑戦状を叩きつける。
 お互いを愛し合っているのにそれを上手く表現できない父親と息子。父親は不器用さ故に、息子は母親を失った悲しさ故に。
 南果歩演ずる焼き肉屋の女店主(旦那は死亡? 隆之介の友人である息子によると父親は韓国人だったそうだ)や団体代表、南方英二などの周りのキャラクターも魅力的に描けている。
 映画にするために原作を引き延ばしていて、それが冗長に感じる部分もあるが悪い脚本ではない。
 宇梶剛士は体重を増やして盛りを過ぎつつあるレスラーの肉体を作り上げている。ラストの空手家との試合のシーンはなかなかの迫力。実力では空手家の方が上であり、蹴りや突きで宇梶剛士は何度も倒されながらも血まみれになって立ち上がりまた空手家に向かっていく。
 そして決着はタイトルの通り"バックドロップ"で決まる。残念なのはここでスローモーションを使ってしまったことだ。普通に演出すればスローモーションを使いたくなるのは分かるがありきたりなのだ。私は『ベストキッド』(1984)が好きなのだが、あの映画の何が良いと言って、ラストの最終戦の決着がラルフ・マッチオの鶴の構えからの蹴り一発で決まってしまうところ。スローモーションを使っておらず一瞬で決着が決まる。あれを観てしまうと、ここ一番でスローモーションを使う監督は技術におぼれて工夫がない気がしてならない。あのバックドロップが一瞬で決まっていたらより爽快感があったのではないだろうか。
 そして断固として標準語を使い続けていた神木隆之介は関西弁を使うようになる。父親と息子の関係は修復され、宇梶剛士は回復後またレスラーとしてリングに上がるようになるのだろう。
 映画よりはNHKで1時間枠のドラマとして原作に忠実に作っていたらすごい物になったかもしれないなと思ったりもする。

B00KUNZYPI.jpg

『ナチョ・リブレ 覆面の神様』 (2006) NACHO LIBRE 92分 アメリカ PARAMOUNT PICTURES

監督:ジャレッド・ヘス 製作:ジャック・ブラック、デヴィッド・クローワンズ、ジュリア・ピスター、マイク・ホワイト 製作総指揮:スティーヴ・ニコライデス、デイモン・ロス 脚本:ジャレッド・ヘス、ジェルーシャ・ヘス、マイク・ホワイト 撮影:ハビエル・ペレス・グロベット プロダクションデザイン:ギデオン・ポンテ 衣装デザイン:グラシエラ・マゾン 編集:ビリー・ウェバー 出演:ジャック・ブラック、エクトル・ヒメネス、アナ・デ・ラ・レゲラ、リチャード・モントーヤ、ピーター・ストーメア、セサール・ゴンサレス、ダリウス・ロセ、モイセス・アリアス、トロイ・ジェンティル、カーラ・ヒメネス

 ジャック・ブラックは修道院の孤児院育ちで、今では修道院の孤児たちのために調理係をやっている。予算がないので飲食店から廃棄用のチップスをもらってきたりして作る料理はドロッとベタッとしてお世辞にも美味そうには見えない。
 そんなジャック・ブラックの夢はナチョという名のルチャドール(プロレスラー)になること。チップス争いで戦った男をタッグパートナーにしてジャック・ブラックは特訓を始める。
 だが出る試合出る試合負け続け。それでもファイトマネーはもらえ、孤児への食事もランクアップする。笑える試合をするナチョコンビの試合は大ウケ。だが、ジャック・ブラックはちゃんとしたルチャドールとして勝つための試合をしたかった。
 そしてある日、スタールチャドールとのカードが組まれる。気合いを入れてジャック・ブラックはリングに上がった。
 ジャック・ブラックのキャラクターを活かしきっていない。中途半端であまり笑えないのだ。いつものような破壊的ないい加減さが感じられない。
 ダメ試合もさして笑えない。コメディとして作っているのかヒューマンドラマとして作っているのかが中途半端なのだ。個人的にはもっとコテコテのコメディ映画にして欲しかった。
 とにかくギャグが足りないのは致命的。ジャレッド・ヘスの演出は笑わそうとしているんだろうけど、サムいし。
 ジャック・ブラックが憧れる新任の修道女や孤児たちのキャラクターも使い方がもったいない。修道女や修道士たちは「ルチャ・リブレなんて野蛮で駄目だ」と孤児たちにTV放送を見ることを禁じている。それを子供たちがいかに頭を使って見るのかだけでもギャグが作れると思うのだが、普通に見ているだけ。
 ジャック・ブラック主演作と思わなければそれなりのぬるいコメディなんだろうが、ジャック・ブラックファンの私には物足りなかった。

『グラン・マスクの男』 神父さんはルチャドール

4934569300546_1L.jpg

『グラン・マスクの男』 (1991) L'HOMME AU MASQUE D'OR 101分 フランス

監督:エリック・デュレ 製作:ジャン=マリー・デュプレ、マルク・シャイエ 脚本:アラン・ジロー、エリック・デュレ 撮影:エンニオ・グァルニエリ 音楽:ジャン=ピエール・フォーキー
出演:ジャン・レノ、マーリー・マトリン、マルク・デュレ、パトリック・フォンタナ、ザヴィエル・マッセ

 これまたビデオで観た作品。DVD化はないだろうな。
 メキシコの教会で神父として働くドラえもん......じゃなかったジャン・レノには裏の顔があった。それは休日になるとマスクをかぶり、草ルチャ・リブレ(プロレス)に出場しルチャドールとして戦うという姿だった。
 なぜ神父がそんなことをしているかというと、オンボロ孤児院を建て直す費用を稼ぐため。そしてこれ、実話が元である。
 ジャン・レノのルチャ・リブレはもっさりしていて、スピード感が命で空中殺法が飛び出すルチャ・リブレではあぶなかしくってしょうが無かった気がする。でも孤児たちを見つめるジャン・レノの瞳は実に暖かだった。あとはー、えーと、覚えてないや。
 この話をコメディとして撮ったのが明日紹介する作品となる。
 プロレス映画は正直微妙な数しかないのだが、メキシコでは人気ルチャドールのミル・マスカラスが主演するアクション映画が何本もあるそうだ。

『無敵のハンディキャップ』 障害者プロレス

『無敵のハンディキャップ』 (1993) 108分 日本

監督:天願大介 プロデューサー:岡見圭 撮影:田端仁憲、本吉修、岡田初彦、高野公男 編集:阿部浩英 音楽:めいなCo.

 身体障害者によるプロレス団体を描いたドキュメンタリー。
 大昔にビデオで観たきりなのでほとんど覚えていないが、這いつくばるようにしてしか動けないレスラーや背骨がひん曲がったレスラーなど視覚的ショックは大きい。
 彼らは生を実感するためにプロレスをやって戦う。それをサポートする家族などの健常者。だが、興行をやるための会場が"差別防止"の建前で借りられなくなっていくなど彼らの前には難題が山積みであった。障害者と性の問題についても語られてなかったかな? 別のドキュメンタリーだったかなぁ。とにかく、臭い物には蓋をする日本だが、蓋をしてもその下にはちゃんとその存在が生きているのだ。
 昔は小人プロレスというのがあった。後にミゼットプロレスと呼ばれるようになり、さらに後には消えて無くなってしまった。その名の通り小人症のレスラーが面白可笑しくプロレスをやるという内容だった。その小人プロレスで金を稼いで自活していた小人症の人は今はどうしているのだろう。
 アメリカには小人症やダウン症の俳優がいて、ユニオンを作っていたりする。彼らにとって障害は苦労ではなく個性であるというとらえ方なのだ。『ウィロー』(1988)や古くは『オズの魔法使』(1939)には小人俳優が大挙して出演し映画を盛り上げていた。スクリーンで彼らは可哀相な存在ではなく光り輝いていた。
 だいたい巨人症のアンドレ・ザ・ジャイアントやジャイアント馬場のプロレスは良くて小人症のプロレスが駄目というのもおかしい。小人プロレスはギャグが多かったから「笑いものにするなんて!」ということだろうか。
 障害だけではない。うちの父親は認知症になり先物取引詐欺に引っかかって大金を巻き上げられたあげく、病は進行し最後は垂れ流しに近い精神状態で死を迎えた。同居していた私にとっては悲惨だったが、それを隠してなかったことにはできない。現実にはどうしても向かい合わなければならないこともある。それと同時に、逃げる道があるなら逃げちゃえとも思う。
 DVD化はされないだろうし、衛星放送でも放映不可能な作品だろう。もっとも、もう一度観たいと思う作品ではないが。すごい映画を作る人もいたものである。監督の天願大介は今村昌平の息子だと聞く。なるほどさすがだ。

『レスラー』 奴が生き、そして死ぬ場所

B00BWKDTMS.jpg

『レスラー』 (2008) THE WRESTLER 109分 アメリカ WILD BUNCH

監督:ダーレン・アロノフスキー 製作:スコット・フランクリン、ダーレン・アロノフスキー 製作総指揮:ヴァンサン・マラヴァル、アニエス・メントレ、ジェニファー・ロス 脚本:ロバート・シーゲル 撮影:マリス・アルベルチ プロダクションデザイン:ティム・グライムス 衣装デザイン:エイミー・ウェストコット 編集:アンドリュー・ワイスブラム 音楽:クリント・マンセル 音楽監修:ジム・ブラック、ゲイブ・ヒルファー 主題歌:ブルース・スプリングスティーン
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド、マーク・マーゴリス、トッド・バリー、ワス・スティーヴンス、ジュダ・フリードランダー、アーネスト・ミラー、ディラン・サマーズ、ジョン・ディレオ、アジェイ・ナイデュ

 ラム・ジャム(ミッキー・ローク)は1980年代に大活躍した名プロレスラーだったが、今では年も取り身体も痛め、痛み止めや筋肉増強剤などを服用しながらなんとかどさ回りの小規模プロレスのリングに登っている。
 当然、プロレスでの稼ぎは少ないのでスーパーで荷運びの仕事もしている。
 妻は所在不明、娘も長いこと会っておらず、心を打ち明けられるのはストリップバーの子持ちストリッパーだけだった。
 そんなラム・ジャムにかつてのライバルとの20年ぶりの大試合がカードとして組まれるが、彼は心臓発作を起こし心臓のバイパス手術を受け医師からプロレスを禁止されてしまう。
 プロレスラーを引退したラム・ジャムは本名ロビンの名札を付けてスーパーの総菜売り場で平凡に暮らすことになる。ストリッパーの助言を受けて遠ざかっていた娘との距離も縮めることに成功する。
 しかし、自分が生きる場所はリングの上にしかないことを悟ったラム・ジャムは、心臓の爆弾を抱えたままライバルと戦うためにリングへと向かう。
 年を取ってすっかり惨めになってしまったプロレスラーをミッキー・ロークが哀愁深く演じている。考えてみれば、ミッキー・ロークも美男子として華々しくデビューして、いつのまにか整形で顔が崩れパッとしない中年生活を迎えている。そんなミッキー・ロークがラム・ジャムに重なる。
 どさ回りのプロレスはかなりリアルでミッキー・ロークが身体を張って戦っている。殴られたり蹴られたりは当たり前で、鉄条網に突っ込まれたり、巨大なホッチキスで身体に針を打たれたりと散々だ。リングサイドに転がり落ちたりもする。
 しかし、控え室でのレスラーたちは善玉悪玉共に仲が良くほのぼのとしている。彼らのプロレスはショーで、争いはリングの上だけなのだ。
 だからスポーツ映画特集にこの作品を含めるかは迷った。プロレスが格闘技ならば確かにスポーツ映画だろうが、このプロレスはショーではないのだろうか? だがそんな些細なことはミッキー・ロークの演技と、ドキュメンタリータッチの映画作りが吹き飛ばしてくれる。
 一緒に食事の約束をした娘のことも結局裏切ってしまい、ストリッパーとはあくまでも店の中だけの関係でしかない。もう何もなくなってしまったラム・ジャムは胸に大きな手術痕を晒しながら、最後に必殺技を繰り出す。
 エンドロールに流れるブルース・スプリングスティーンの歌がしみじみと良い。

『シャカリキ!』 坂バカじゃなくただの馬鹿

『シャカリキ!』 (2008) 106分 日本 テレビ朝日

監督:大野伸介 製作:上松道夫、渡辺ミキ 企画:梅澤道彦、大澤剛 エグゼクティブプロデューサー:亀山慶二、渡部隆、安永義郎 プロデューサー:松井俊之、松本肇、田村令、甘木モリオ、東美恵子 原作:曽田正人『シャカリキ!』 脚本:丑尾健太郎、水野宗徳 撮影:小林元 コンセプトデザイン:金勝浩一 編集:上野聡一 音響効果:柴崎憲治 音楽:半沢武志 VFXスーパーバイザー:石井教雄 スクリプター:小林加苗 照明:堀直之 装飾:片岸雅浩 録音:矢野正人 助監督:水野貴之
出演:遠藤雄弥、中村優一、鈴木裕樹、南沢奈央、小林裕吉、小柳友、池田哲哉、坂本真、柄本明、津田寛治、奥貫薫、梅垣義明、中原丈雄、中井美穂、中越典子、温水洋一、原田泰造

 一言で片付けてしまおう。
「原作を読め! 比べものにならないほど面白いから!」
 曽田正人が少年チャンピオンで連載していたコミックはとにかく熱く激しくそしてバカだ。読み終えると、自転車にまたがって坂を必死になって登りたくなってしまうエネルギーを秘めていた。
 それがこの作品は普通にチームとしての自転車レースを扱った青春映画になってしまっている。
 主人公のテルは坂だらけの町で育った。あまりに坂が厳しいので子供たちは自転車に乗らないのだが、引っ越してきたばかりのテルはガキ大将などに馬鹿にされながらひたすら坂を登り続ける。見上げるようにどこまでも続く一番坂に挑戦しては敗れ、挑戦しては敗れていた一番坂をついにテルは登り詰める。
 そんな坂バカのテルがふとしたことから自転車レースと出会う。負けん気の強いテルは「坂やったら誰にも負けへん」と同じ高校生や実業団の自転車選手たちライバルと戦い坂の上を目指し続ける。
 その熱さがない。情熱がない。テルが坂バカというよりただの馬鹿だ。
 自転車レースを扱った日本映画としてはそれなりの出来だとは思うが、少年コミック『シャカリキ!』の映画化としてはダメダメの大駄作である。
 原作のテルは落車して大怪我をしてボロボロになるが根性のリハビリで治して、「落車はもうこわくなくなった。ビョーインに行けば治してくれるのがわかったさかい」と背筋がぞくりとくる言葉を言い切るイカれた男である。その底知れなさが映画のテルにはまるで感じられなかった。
 だからもう一度言おう。
「原作を読め! 比べものにならないほど面白いから!」
 曽田正人は『め組の大吾』にしろ『昴』にしろ実写化は外してばかりだな。コミックだから成立する世界なのかもしれない。
 自転車レース物はこれで終了。調べてみると他にも何作かあるようだが、きりが無いので打ち切り。

『アメリカン・フライヤーズ』 西部の地獄レース

B017178OAC.jpg

『アメリカン・フライヤーズ』 (1985) AMERICAN FLYERS 113分 アメリカ WANNER Bros. Pictures

監督:ジョン・バダム 製作:ポーラ・ワインスタイン、ギャレス・ウィガン 脚本:スティーヴ・テシック 撮影:ドン・ピーターマン 音楽:グレッグ・マシソン、リー・リトナー
出演:ケヴィン・コスナー、デヴィッド・グラント、レイ・ドーン・チョン、アレクサンドラ・ポール、ジャニス・ルール、ルカ・ベルコヴィッチ、ロバート・タウンゼント、ジョン・エイモス、ジェニファー・グレイ

『ファンダンゴ』や『シルバラード』と同じ1985年製作のケヴィン・コスナー主演作。この頃から彼は日本でも知られるようになった。ただしこの作品は日本未公開。監督はジョン・バダムだし、脚本は同じく自転車レースと扱った『ヤング・ゼネレーション』でアカデミー脚本賞を受賞したスティーヴ・テシックで、この作品もかなり出来は良いと思うのだが何で未公開なんだろう。自転車レースという題材が当時の日本ではマイナーだったかな。
 ケヴィン・コスナーとその弟が主演。一家は遺伝性による脳動脈瘤の家系で父親はそのため死亡している。ケヴィン・コスナーは父の葬式後家に出て医者になり、今では弟や母親とは微妙な関係になっている。
 そんなコスナーが久しぶりに実家に帰ってきて、最近調子が悪いと言っている弟を連れて行く。動脈瘤がないかを調べるためである。そして検査の結果異常がないことが分かり、二人はお互いの趣味である自転車に乗り"西部の地獄"レースに出場する。このレースはコロラド高原を走る4日間の過酷なレースだ。
 そしてそのレースの最中に意外な問題が発生する。
 ケヴィン・コスナーは元オリンピック自転車競技の補欠選手だったという設定である。弟も一日50kmは自転車で走っており、兄弟の子供の頃の写真にはコスナーが自転車に乗り弟の乗った"アメリカン・フライヤー"のカートを引っ張っているのがある。
 仲の良い兄弟だったのが、父の死をきっかけに離れてしまっていた心を西部の地獄のレース中に修復していく。セリフにはあまり頼らず、レースの様子でそれを描写する辺りさすがジョン・バダムである。
 コスナーの恋人役でレイ・ドーン・チョンが出演している。TVで放映される度にネットが盛り上がる『コマンドー』と同じ1985年作品。一時期はそれなりに出演作があったが、今ではどこ行っちゃったんだろうね。ちなみに父親は"チーチ&チョン"のトミー・チョンな。『ティン・カップ』などに出ていた相棒のチーチ・マリンの方が有名だが。
 レースのシーンは真面目に撮られていて、その分ちょっと退屈ではある。ひたすらペダルを漕いでいるだけだからな。駆け引きとか道路から押し出そうとする幅寄せなんかもあるけどね。

『ヤング・ゼネレーション』 青春はほろ苦い

B0185K7FFE.jpg

『ヤング・ゼネレーション』 (1979) BREAKING AWAY 101分 アメリカ 20th CENTURY FOX

監督:ピーター・イエーツ 製作:ピーター・イエーツ 製作補:アート・レヴィンソン 脚本:スティーヴ・テシック 撮影:マシュー・F・レオネッティ 美術:パトリツィア・フォン・ブランデンスタイン 衣装:ベッツィー・コックス 編集:シンシア・シャイダー キャスティング:ジェーン・ファインバーグ、マイク・フェントン 音楽:パトリック・ウィリアムズ 舞台装置:リー・ポール
出演:デニス・クリストファー、ダニエル・スターン、デニス・クエイド、ジャッキー・アール・ヘイリー、ポール・ドゥーリイ、バーバラ・バリー、ロビン・ダグラス、ハート・ボックナー、エイミー・ライト、ジョン・アシュトン、P・J・ソールズ

 ピーター・イエーツはこんな青春モノも撮るんだ。大学がある町で、地元産業の石切場労働者の息子として生まれた主人公たち4人組。彼らは高校を卒業したあと、何をするでもなくダラダラと暮らしている。そんな彼らが集まるのは石切場跡に出来た巨大な池。そこで泳ぎながら今日もまた一日が過ぎていく。
 メインとなるデイヴ(デニス・クリストファー)は自転車競技が大好きで中でもイタリアチームに憧れている。あんまりイタリアが好きだから自分をイタリア人設定にして「パパ、ママ」などと両親を呼んでいる。部屋の壁にはイタリアチームの写真やポスターだらけ。飼い猫のジェイクをフェリーにと呼び、父親は「ズッキーニだのフェリーニだの、なになにーニは沢山だ!」と腹を立てている。デイヴは石切工(カッター)から中古車屋になった父親から1年の猶予期間を与えられ、仕事に就くか大学受験をして進学するかをモラトリアムしている。
 女子大生がノートを落としてスクーターで走り去ったのを見たデイヴは、競技用自転車で追いかけ、彼女に自分はイタリアからの交換留学生だと嘘をついてしまう。そして彼女との交際が始まった。
 地元で開催される100マイル自転車レースにイタリアチームがゲスト出場するのを知ったデイヴは自分も参加するが、イタリアチームの卑劣な妨害に遭いリタイアしてしまう。一転してイタリア嫌いになったデイヴは家に帰ると父親を「父さん」と呼びポスターなどを剥がして捨ててしまう。彼女にも自分はイタリア人ではなく地元民"カッター"であることを打ち明ける。
 男子大学生ともめ事を起こした4人組は、500マイル自転車レースで決着を付けることとなる。4人に支給された自転車はオンボロだったが、それをデイヴが整備しついにレース日を迎えた。
 リレーでのバトンタッチのように自転車をチームの他の選手と乗り継いで行われるレースにデイヴは全力で挑む。
 デビュー当初のデニス・クエイドが若い。もっともこの人はあまり老けないタイプだがさすがにティーンエイジャーは新鮮である。
 プア・ホワイトになるかもしれない4人組と大学生たちの対比、デイヴ一家の抱える問題、行き場のない青春などを盛り込んだスティーヴ・テシックの脚本はアカデミー賞を受賞している。
 仲間の一人が洗車場で働き始めるのだが、初日から遅刻して怒られ「ちゃんとタイムカードをパンチするんだぞ」と言われてタイムカードの機械に本当のパンチを食らわせてさっさと仕事を辞めてしまう。直情的というかある意味クズだ。
 デニス・クエイドは高校時代アメフト部のクォーターバックで、「俺はスポーツ奨学金で大学に行けたんだ」とうそぶいているが、やることは車を乗り回すのと池に高所から飛び込むことだけ。
 仲間の一人のチビは職も金もないのに結婚してしまうし、将来のことを真面目に考えているとは思えない。そんな中、デイヴは大学受験を決意する。
 100マイルレースは公道で、500マイルレースは競技場で行われる。500マイルレースは大勢で競技場をぐるぐると回るのだが、周回遅れなどで順位がゴチャゴチャになったりしないんだろうか。
 カーレースのピットインのような自転車の乗り継ぎシーンは結構手に汗を握る。デイヴの活躍で4人のチーム"カッターズ"は上位を走っていたが事故でデイヴが負傷してしまう。果たして勝敗の結果は。
 デイヴが練習で公道を走っている時に、前のトレーラーの運転手が窓から腕を出して指を4本とか5本とか立てて、デイヴに今何十マイルで走っているかを教えるシーンとか印象的である。
 父親との和解はちょっとあっさりしすぎていたかも。もうちょっと書き込んでも良かったのでは。デイヴ以外の3人の描写も薄すぎる感がある。
 ラスト、フランスからの留学生と知り合って途端にフランスかぶれになってしまうデイヴが笑わせてくれる。

『ミーン・マシーン』 今度はサッカーだ

B0098X0UJQ.jpg

『ミーン・マシーン』 (2001) MEAN MACHINE 98分 アメリカ/イギリス PARAMOUNT PICTURES、SKA FILMS

監督:バリー・スコルニック 製作総指揮:アルバート・S・ラディ、マシュー・ヴォーン、シンシア・ペット=ダンテ 原案:トレイシー・キーナン・ウィン 脚本:チャーリー・フレッチャー、クリス・ベイカー、アンドリュー・デイ 撮影:アレックス・バーバー 音楽:ジョン・マーフィ
出演:ヴィニー・ジョーンズ、ジェイソン・ステイサム、デヴィッド・ヘミングス、ラルフ・ブラウン、ヴァス・ブラックウッド、ロビー・ギー、ジェフ・ベル、ジョン・フォーゲハム、サリー・フィリップス、ダニー・ダイア、ジェイソン・フレミング、デヴィッド・ケリー

 主人公のダニー(ヴィニー・ジョーンズ)は元プロサッカー選手。しかしイギリス対ドイツ戦でドイツに対し不正なPKを与えてサッカー界を追放され今では自堕落な生活を送っている。そんなダニーが飲酒運転で捕まり刑務所に3年の刑で入れられる。
 刑務所には看守によるサッカーのセミプロチームがあり、ダニーは所長からチームのコーチをやってくれと命じられるが、看守長にあらかじめ「引き受けるな」と言われていたため断る。
 サッカーの有名選手だったダニーは落ちこぼれが集まった刑務所の中では虐めの対象となる。老囚人はダニーに「あんたは持っていた物を捨てただけではなく国も売った。だから連中はあんたを嫌ってるんだ」と言われる。
 そしてあるきっかけから囚人のサッカーチームを作り、看守チームと試合をすることになる。所長はノミ屋に看守チームの勝ちに大金を賭けている。
 審判の笛が鳴り響き、試合が始まった。
 ストーリーを見れば分かるとおり『ロンゲスト・ヤード』(1974)のリメイクである。ただし舞台がアメリカからイギリスになっているのでスポーツの題材はアメフトからサッカーに変更されている。
 ヴィニー・ジョーンズは実際にプロのサッカー選手だったそうだ。ボールさばきは確かに上手い。野球やアメフトと比べるとサッカーは映像のごまかしが難しいから納得のキャスティングである。イギリス映画なのであまり見知った顔は出てこないが、『ロンゲスト・ヤード』でリチャード・キールが演じた殺人鬼をジェイソン・ステイサムが演じている。ポジションはキーパーでなぜだかスーパーセーブの幻想を見ている。その幻想以外にも試合のシーンはちょこちょこギャグが入っていてそこが個人的には不満である。
 所長がギャンブルに手を出していて試合にも賭けているというのがオリジナルとの大きな差。所長が看守チームを勝たせることに必死になるので悪い改変ではない。
 しかし、悪徳囚人に爆殺されてしまうのが調達屋ではなく老囚人にしたのは失敗。ハーフタイムに所長に呼び出されたダニーが負けるように指示され、プレーから手を抜くのだがそこから復活するのにオリジナルでは老囚人の言葉が大きな鍵となっているのに、それがなくなってしまったためダニーの復活がもう一つ盛り上がらない。
 所長の秘書に看守チームの試合ビデオを見せてもらう際にHシーンになだれ込むのもオリジナルと同じ。秘書は"水"と漢字が書かれた上着を着ているのだが日本人が意味なく英語の書かれた服を着ているのと同じようなものか。
 ハーフタイムには両チームともダニーと看守長によるペップトークが展開される。看守長は2005年版『ロンゲスト・ヤード』より味はあるが、オリジナルのエド・ローターには遠く及ばない。囚人側と比べると所長や看守長などの刑務所側のキャラクターが弱いのは弱点か。
 観客席には所長や関係者がいるだけでオリジナルのような一般客がいないのが寂しい。刑務所内での試合だからなのだが、低予算なのかな。
 オープニングは『007』シリーズのように白衣の男がダニーに秘密装備を支給するところから始まるのだが、ダニーがボールを蹴ったら支給品であるピカピカの車に当たって大爆発。なんだなんだと思っていたら、ダニーが現役時代に出たCMという設定だった。ここら辺のひねくれたギャグはイギリスっぽいかな。
 単体で観れば悪くないけど、オリジナルの面白さを再確認する結果となった。
 サッカー映画はこれで終わり。イギリス映画にはそれなりにあるそうだが観てないしな。香港映画の『チャンピオン鷹』や『少林サッカー』はすでに書いているし。そういえばまだ森がいるころの初期のSMAPが主演した大森一樹の『シュート!』(1994)というのもあったな。あったことしか記憶にないが。

一太郎というかATOKを購入

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

B018UW3TH0.jpg 一太郎2016が本日発売である。2013から久しぶりにアップグレードした。でも文章は秀丸エディタで書いていて一太郎はあまりというかほとんど使わないんだけどATOKがないと物が書けない体になってしまっているのだ。MS-DOSの一太郎Ver3から使ってるからなぁ。Androidのスマホも日本語IMEはATOKだ。
 本当のところを言うと特にバージョンアップする必要はなかったんだけど、数年に一度はお布施をしておかないとジャストシステムのことがちょっと心配で。ワープロソフトはWORDが標準になっちゃってるからな。昔のパソコンは『一太郎&LOTUS1-2-3』モデルと『WORD&Excel』モデルがあったもんだが、今ではMSofficeばっかりだ。
 それから10年近く使ってきたメールソフトのBeckyInternetMailにその10年分のメールデータがたまって検索などに時間がかかるようになったというのもある。一太郎プレミアムにはメールソフトのShuriken 2016が同梱されているが、聞いた話だと動作が軽くて使いやすいらしい。Beckyにも対応した移行ツールがついているので簡単にアカウントやデータを持ち越せる。
 ついでならそろそろOSドライブをSSDにしようかと思いつき、今日はOSドライブをHDDからSSDに交換。バックアップでそのままOSやソフト(データは別ドライブ)を移行してもよかったんだけど、せっかくだから久しぶりにクリーンインストールしてすっきりさせようと決めた。おかげでほぼ一日を費やすことに。OSの再インストールなんて久しぶりだな。95とか98の頃は年に何回かやっていたが、2000以降のWindowsは安定しているからなぁ。meには関わらなかったし。
 Shuriken 2016はなかなかいいな。データをOSと別ドライブに指定できるからOSが逝ってしまってもメールデータは残るし、毎日・毎週・毎月のどれかで自動バックアップをさせることもできる。実際の話としては10年前のメールなんて「懐かしい」以外にほとんど意味はないけど。
 そしてなんといってもSSD。いまさら何言ってんだと思われるかもしれないが、使って初めてわかるこのすごさ。電源スイッチを入れてあれあれっと思ったら起動している。ソフトの動作もキビキビしている感じ。そんなにソフトを持っていないからサイズは240GBで十分なんで2.5→3.5インチ変換パーツと合わせても1万円しなかった。
 一太郎とSSDを合わせるとそれなりの出費だが、禁酒も5ヶ月を越えたので自分へのご褒美だ。

『炎のストライカー』 ペレの元でサッカー修行

B000F6YSIO.jpg

『炎のストライカー』 (1986) HOT SHOT 99分 アメリカ LIBERATION ENTERTAINMENT

監督:リック・キング 製作:スティーヴ・パパス 脚本:ジョー・ソウター、リック・キング 撮影:グレッグ・アンドラック、エドガー・モウラ 音楽:ウィリアム・オービット
出演:ジム・ヤングス、ペレ、ビリー・ワーロック、デヴィッド・グロー、マリオ・ヴァン・ピーブルズ、ウェイマン・トンプソン

 主人公のジミーは海運王の息子で生活には不自由していない。しかし、サッカーが大好きで大学を勝手に辞めロッカーズというチームの2軍選手として練習の毎日。そのため父親から勘当されてしまう。
 監督から技術は認められているが感情面の不安定さを指摘されたジミーは、友人が試合中に事故を起こし下半身不随になったのをきっかけにブラジルに渡る。幼い頃からの憧れの元サッカー選手サントス(ペレ)に弟子入りしようというのだ。
 リオデジャネイロに着いたばかりの時にスリに財布を盗まれてしまい、車を売って作った全財産を失ってしまったジミーはヒッチハイクを乗り継いでなんとかサントスのところにたどり着く。しかし、サントスは10年前に引退したあとサッカーは捨ててしまっていた。それでも何とか食らいついたジミーはサントスの農業を手伝うことで家に住まわせてもらう。
 1カット目で「あ、この監督は下手だな」と言うのが伝わってくる。1カット目は観客の注目を引きつけるために重要でちゃんとした監督ならそれが分かっているのでしっかりとした画で挑む。ところがこの作品はありきたりというか、構図も工夫がなくどこか凡庸なのだ。
 サントスがサッカーを捨ててしまった理由も、途中でジミーにサッカーを教え出す理由も語られない。それでも映画は成立するが、やはりそれなりのエピソードがあった方が説得力を持つ。ここら辺、脚本が甘い。映画はジミーがブラジルに着いたシーンから始まり、回想でこれまでのストーリーが語られるが、そのストーリー構成も上手くないね。
 ジミーはサントスの特訓を受けるが、これがランニングとかヘディングの練習とかでそれほど大した特訓ではないのも残念だ。ワールドカップ養成ギプスを装着してハードなトレーニングをやれとまではいかないが、特訓の内容はロッカーズにいても出来るレベルで弟子入り物の見所が分かっていない。ジャッキー・チェンの初期作品『○拳』シリーズを観て出直してこい。
 最後にサントスから教わるのはバイシクルシュート。『勝利への脱出』でペレが決めていた奴だな。当然、全米優勝を賭けた試合を最後に決める必殺シュートとして使われる。
 ジミーはいつの間にか父親と和解していてサントスの家から父親に電話をして楽しそうに話しているし、この辺りもなんだかなぁ。
 下半身不随になってしまった友人をチームに残して広報などの仕事をさせろとオーナーに詰め寄ったためジミーは解雇されそうになるが、他のチームメイトも「だったら俺も辞める」とオーナーに反旗を翻す。ここも盛り上がらない。
 サッカーの試合がまともに描かれるのはタイタンズとの優勝決定戦だけ。ハリウッドのサッカー映画と言えば『勝利への脱出』ぐらいということを考えるとそれなりに撮れているかな。ジミー役のジム・ヤングスは演技もそれなりだしプレーシーンもそれなりにこなしている。サッカー経験者かな。
 優勝決定戦では2万人以上を収容できるスタジアムが満員になっていたが、1986年当時のアメリカでそんなにサッカー人気があったのだろうか? スタジアムはアメフトのを流用しているのだろう。というか一瞬アメフトのヘルメットが映ってたぞ。
 チームメイトにレゲエスタイルの選手としてマリオ・ヴァン・ピーブルズがいたりする。意外にドレッドヘヤーが似合っていた。

『私を野球につれてって』 TAKE ME OUT TO THE BALL GAME

B00005QWSM.jpg

『私を野球につれてって』 (1949) TAKE ME OUT TO THE BALL GAME 93分 アメリカ METRO GOLDEN MAYER

監督:バスビー・バークレイ 製作:アーサー・フリード 脚本:ハリー・テュージェンド、ジョージ・ウェルズ 撮影:ジョージ・フォルシー 作詞:ロジャー・イーデンス 作曲:ベティ・コムデン、アドルフ・グリーン
出演:フランク・シナトラ、ジーン・ケリー、エスター・ウィリアムズ、ベティ・ギャレット、エドワード・アーノルド、ジュールス・マンシン、ブラックバーン・ツインズ、サリー・フォレスト

「スポーツ映画か?」と言われると「いやミュージカル映画だろ」と答えざるを得ないが、『私をスキーに連れてって』から連想してしまったし、野球映画特集では何度も「TAKE ME OUT TO THE BALL GAME」を耳にしたので取り上げる。
 主題歌『TAKE ME OUT TO THE BALL GAME』は20世紀初頭にすでに歌われていた曲だそうで、それにヒントを得て作られたのがこの作品。フランク・シナトラが若くてまだ痩せてる。ジーン・ケリーが若い。
 町中を馬車が走っていて舞台は20世紀初頭の様子。歌の誕生に合わせているのだろう。古き良きベースボールが描かれている。
 フランク・シナトラとジーン・ケリーはウルブスというチームの内野手。ウルブスのオーナーが死んでしまいその身内のK・C・ヒギンズという人物がチームを引き継いだ。そして視察に来るというので監督以下選手たちは素人に引っかき回されては大変と対策を練るのだが、実はヒギンズはキャサリン・キャサリン・ヒギンズという若い美女だった。
 選手たちは女遊びなどで門限の10時を破ることなどしょっちゅうだったのだが、キャサリンは門限破りの罰金を上げ、試合中のヤジも中止するなどお上品な球団にしようとする。
 そこでジーン・ケリーが彼女を口説き落として骨抜きにしようとするが、ミイラ取りがミイラになるように彼は本気でキャサリンに惚れてしまう。
 そんな中、悪投が絶好調で優勝間違いなしのウルブスに目を付け、ウルブスが優勝を逃すことに大金を賭け、チームの要であるジーン・ケリーを「新しく作るレストランの舞台に出て欲しいから夜の練習に参加してくれ」と誘い出す。野球選手なのに"歌と踊り"が大好きなジーン・ケリーは昼間は野球、夜はダンスの練習と忙しい毎日を送り調子を狂わせ、そのためチームは負け続ける。
 そして優勝がかかった試合を迎えるが、ジーン・ケリーの行動がキャサリンにバレて彼はチームを追われてしまう。町をさまようジーン・ケリーは通りで草野球をする子供たちを見て野球の楽しさを思い出す。
 ミュージカルだから歌とダンスが沢山登場するが、意外に試合のシーンもちゃんと野球をやっている。フランク・シナトラとジーン・ケリーは内野手で、連係プレーをするシーンなどでは二人の運動神経の良さがうかがえる。あんだけ踊れるんだから運動神経はいいわな。
 ダンスのシーンはさすがにジーン・ケリーの方が上手で、二人で踊るシーンではジーン・ケリーがフランク・シナトラに合わせている感じ。その分、歌はフランク・シナトラの方が上手いんだろうが英語なんで詳しくは分からん。
『TAKE ME OUT TO THE BALL GAME』を『私を野球につれてって』との邦題にした配給会社は良い仕事をしたなと思ったら日本劇場未公開作品だった。「ここがダメ」というような出来が悪い作品じゃないのになぜなのだろう。傑作だとも思わないが、十分合格点だと思うのだが。
 フランク・シナトラとジーン・ケリーが野球選手でありながら、舞台でダンス興行をしていてそちらでも人気者というのは確かに良く分からん設定ではあるが。まぁ日本でも昔は歌のレコードを出したプロ野球選手なんてのが結構いたからな。

B00009AV18.jpg

『私をスキーに連れてって』 (1987) 98分 日本 フジテレビ、小学館

監督:馬場康夫 製作:三ツ井康 企画:宮内正喜 プロデューサー:宮島秀司、河合真也 原作:ホイチョイプロダクション 脚本:一色伸幸 撮影:長谷川元吉 美術:和田洋 編集:冨田功 音楽:杉山卓夫 助監督:佐藤敏宏
出演:三上博史、原田知世、原田貴和子、沖田浩之、高橋ひとみ、布施博、鳥越マリ、飛田ゆき乃、竹中直人、田中邦衛

 視聴率絶不調のフジテレビと少年サンデー部数暴落の小学館という今となっては負けメディア組となってしまった2社が、バブルでブイブイ言わせていた時に撮ったスキー映画。実際に製作したのはクリエイターグループのこれまたバブル臭がプンプンするホイチョイ・プロダクション。監督はそこの社長の馬場康夫。
 今年は例年にない雪不足でスキー場は大変だそうだが、この作品は雪だらけ。スキーばかりでスノーボードが欠片も出ていないのが時代を感じさせるな。主人公はスキーを楽しむまだ若い社会人たちだが、携帯電話は持っていない。ショルダー型のはもう出ていたが、ビジネスの道具でコミュニケーションツールではなかった。だから主人公の三上博史がヒロインの原田知世の電話番号を聞いたりするシーンが成立する。ちなみにその時点では原田知世は三上博史のことをナンパ野郎だと思っていたので嘘の番号を教えている。今だったらLINEを教えるとかになるのかね。で、その嘘の番号に三上博史が電話をかけるのだが、この電話がダイヤル式。もっともイメージを統一したバーでのシーンなのであえてダイヤル式を使っていたのかもしれないが。最近の子供だとダイヤル式のかけ方が分からないそうだね。時代だなぁ。ビールのタブが外れるプルトップなのも時代を感じる。原田知世がバレンタインデーの予定を確認するのがシステム手帳だしな。それから全編で松任谷由実サウンドが鳴り響くぞ。スキーソングと言えばユーミンの時代だったのだ。広瀬香美は登場前か。
 当時の私は大学1年生だった。時代はバブルでお金があふれていたが、映画を観るのと作るのにバイト料をつぎ込んでしまい私にバブルは関係なかった。映画は1300円だか1500円だかのどちらか。二本立ての時代だったから多少はお得だが。そして映画は8ミリフィルムでフィルム代と現像代で3分撮るのに3000円ほどかかった。編集すると使えるのは1分半からせいぜい2分だから小道具の代金や出演者に出演料代わりに飯をおごったりすると1本撮るのになんだかんだで5?10万は飛んでいく。そんな貧乏学生な私がこんなバブルでブイブイな映画を観て面白いはずが......面白かったんだよこれが。
 スキーウェアを着た女性は3割は可愛く見えると言うが、それがただでさえ可愛い時期の原田知世だから白いウェアの原田知世を見かけたとたんに頭をぶん殴られた感じ。で三上博史たちはロッジを借りてスキーをしに来ていて乗ってくるのは4駆のセリカ。スキーやってパーティーやってもう別次元で逆に腹が立たなかった。
 学生時代はサークルでスキー合宿に行ったものだが、夜行バスで泊まるのは畳敷きのボロ宿。映研には女子部員もいたけどスキー合宿に来た記憶はない。パーティーではなく飲み会で、ベロベロに酔っ払って階段から落っこち深夜に救急車で運ばれたM谷という馬鹿もいる。私にいたっては合宿の旅行費とスキーのレンタル代と飲み会の費用で手一杯になり、ウェアを借りる金がなく防水スプレーをかけたMA-1とジーパンで滑った。MA-1はなんとかなったがジーンズは駄目だ。読者諸君、ジーンズでスキーやスノボはやるもんじゃないぞ。凍るぞ。
 で、この先輩たちがこの作品の真似をして原田知世が三上博史に指鉄砲をむけて「バーン」と言ったら三上博史がコケたり、スキーを斜めにさしてそこに横たわって日向ぼっこするなどをしていた。......男だけで。悲しい思い出だなぁ。
 三上博史は商社の軽金属部勤務なのだが、そこを抜け出してはスキー用品も扱っているスポーツ部に顔を出し、そこの上司の田中邦衛に気に入られている。スポーツ部ではこんどウェアからスキー板まで統一したブランドを発表する予定。万座でその発表会が行われるのだが、田中邦衛を追放しようと企む悪人社員竹中直人の陰謀でウェアが他メーカーの製品に置き換えられてしまう。それが発覚したのは当日の夕方。東京から取り寄せるのではとうてい間に合わず、別のスキー場にいた三上博史たちが来ているウェアが必要になる。だが、三上たちのスキー場から万座までは車で約5時間。それを知った女性陣二人がセリカで駆けつけることにする。発車前に路面の雪をすくって「凍ってるね」というのが印象に残っている。
 そして万座まではスキーコースを行けば2kmしかない事に気づいた原田知世はスキーで万座を目指し、それを三上が追う。車組、スキー組のどちらかでも7時までに発表会場に着けば良いのだが。まぁ『走れメロス』だな。
 なにかというとカメラを取り出して「とりあえず」と写真を撮る沖田浩之(合掌)や手術中にスキーの件で電話している(このコードレスホンがまたデカい)外科医の布施博など脇役のキャラも立っている。脚本がこの頃ノっていた一色伸幸だけのことはあるな。
 スポーツ映画ではなくレジャー映画だと思うが、本編には全然関係ないシーンでスラローム競技をやっているから一応OKだろう。それにスキー映画ってクロード・ルルーシュの『白い恋人たち/グルノーブルの13日』(1968)などあるにはあるんだけどレンタルDVDになってないんだよな。
 日本国民の多くが浮かれていたバブルという時代があったということの記録でこの作品を挙げておく。バブルは就職が崩壊時期とギリギリだったんでまだ就職活動が楽だったことぐらいしか恩恵は受けていないな。それだけでも今の学生の就活の様子を聞くと楽しちゃったなとは思うけどね。

『おっぱいバレー』 ヒットさせる気あるの?

B002JPC95S.png

『おっぱいバレー』 (2008) 102分 日本 WANNER Bros. Pictures、東映、エイベックス、日本テレビ

監督:羽住英一郎 製作:堀越徹、千葉龍平、阿部秀司、上木則安、遠藤茂行、堀義貴、西垣慎一郎、平井文宏 プロデュース:堀部徹 COエグゼクティブプロデューサー:菅沼直樹 エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治、堀健一郎 プロデューサー:藤村直人、明石直弓 原作:水野宗徳『おっぱいバレー』(リンダパブリッシャーズ刊) 脚本:岡田惠和 バレーボール監修:大林素子 撮影:西村博光 美術:北谷岳之 音楽:佐藤直紀 主題歌:Caocao『個人授業』 照明:三善章誉 録音:柳屋文彦
出演:綾瀬はるか、青木崇高、仲村トオル、石田卓也、大後寿々花、福士誠治、光石研、田口浩正、市毛良枝、木村遼希、高橋賢人、橘義尋、本庄正季、恵隆一郎、吉原拓弥、小島藤子、斉藤リナ、小林勝也、三木敏彦、野田晋市、森下じんせい

 北九州の中学校に国語教師として赴任してきた綾瀬はるかは男子バレーボール部の顧問にされてしまう。しかし、部員は5人しかおらずバレーをやらずに隣の女子テニス部の部室を覗いたりと馬鹿ばかりしている。
 そんな部員たちにハッパをかけていた綾瀬はるかは、なぜか「俺たちが一勝したら先生のおっぱい見せてくださいね!」という約束をしてしまう。
 おっぱい見たさに一念発起した部員たちは6人目の選手も入部させ練習に真面目に取り組むようになる。
 なんでも実話をベースにした小説が原作だそうである。オカマだのおっぱいだのバレーボール映画はイロモノしかないのか。
 監督が『逆境ナイン』(2005)の羽住英一郎だから多少は期待してみたのだが、ギャグがことごとくスベっている。綾瀬はるかが新任の挨拶で高村光太郎の『道程』を紹介したら生徒が「童貞? 童貞?」と騒ぎ出したりとかそんなのばっか。スベッテばかりで、これってバレー映画じゃなくてスキー映画だったっけ? 考えてみれば『海猿』シリーズの監督でもあるんだよな。『暗殺教室』(2015)はそんなに悪くなかった記憶があるんだけどな。
 綾瀬はるかが嘘を突き通せなかったり、生徒に真っ正面からぶつかっていく理由は作中で語られるが、薄っぺらくて正直「だからなに?」といった印象しか持てない。
 中学男子が「おっぱいが見たい」と思うのは当たり前だし、隠れて『11PM』を見ようとしているなどは個人的にも記憶の奥底にあるモノを思い出させてくれるのだが、それがノスタルジーにしかなっていない。作中の舞台がキャンディーズなどのヒット曲がかかることから考えると70年代ぐらいなのだろうか。確かにこの頃の中学生ならネットもないし"おっぱい"は貴重な存在であった。それが生おっぱいならばなおさら。しかし、そこを笑いに逃げてしまって中学男子の持てあます性欲が感じられずにきれい事に逃げてしまっている。もっとも性欲を押し出されても観てるこっちが困るからこれで正解ではあるんだろうけどな。
 昔の教師は「性欲はスポーツで発散しろ」などといったものだが、両者は全く別のモノ。部員たちはバレーの特訓に集中していくがもちろんおっぱいのことは忘れない。いや、努力すればするほどおっぱいに近づいていくのを実感し、最初は女子バレー部にボロ負けしていたのが勝つようになり大喜びしている。勝ったのが嬉しいのもあるだろうが、おっぱいが一歩近くに来たのが心底嬉しかったのだろう。
 しかし、ひょんなことからおっぱいの件が生徒の間で噂になってしまい、校長や教頭の耳にまで入る。その時、綾瀬はるかはどのような行動を取るのだろうか。
 終盤には強豪チームとの試合になる。1セット目は0-15で取られてしまうが、2セット目は綾瀬はるかの登場で接戦になった後15-7で取る。エンドロールによるとバレーのシーンは大林素子が監修しているそうだが、接戦の2セット目もスローの連発でさして迫力は感じなかった。これで3セット目もいけると部員たちは沸き立つが......
 とりあえず仲村トオルは無駄遣いされているな。しかし誰をターゲットにして作ったんだろうか? 企画の段階でヒットさせる気あったの? これでヒットすると思っていたなら余計と問題だ。いやまぁ、ヒットしたのかコケたのかは知らんが。

B0001X9BOM.jpg

『アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!』 (2002) SATREE-LEX2 105分 タイ FORTISSIMO FILMS

監督:ヨンユット・トンコントーン 脚本:ヨンユット・トンコントーン 撮影:サヨムプー・ムックディープロム
出演:チャイチャーン・ニムプーンサワット、ジェッダーポーン・ポンディー、サハーパープ・ウィーラカーミン、ゴッゴーン・ベンジャーティグーン、ジョージョー・マイオークチィ、アピチェート・ウォンカウィー、シリタナー・ホンソーポン

 タイのオカマバレーボールチーム"サトリーレック(鋼鉄の淑女)"結成秘話を中心とした話。
 秘話と言っても大学時代にバレー部に入部して知り合い、自分がオカマであることをカミングアウトしていくといった程度の内容。カミングアウトしなくても外見でオカマとモロわかり。
 それだけでは不足と考えたのか、サトリーレックから引き抜かれたオカマ選手たちがサトリーレックもどきのオカマチームを作って挑んでくると言う二重の時間軸になっている。ただ、脚本の出来があまり良くないので、今は過去なのか現在なのかよく分からなくなってしまう時があり、ちょっと混乱してしまう。
 日本のTVバラエティにもオカマキャラは定着しているので、観ていてあまり違和感は感じない。マツコ・デラックスやミッツ・マングローブがバレーをやっているようなものだ。よく考えてみれば常識としてはヤバい話だけどな。あとマツコの体型ではバレーは無理だと思う。
 オカマを演じているのはストレートの俳優がほとんど。豊胸手術をしたオカマだけは本物なのだろう。この人がキレイなんだよな。逆転の発想で女性が演じているのかもしれないが。タイ語だから性別がよく分からん。
 サトリーレックたい偽サトリーレックの試合は蛇足な感じ。ただ、天井にカメラを据えて真上から見下ろした構図や、バレーのスピード感などのスポーツ映画としての演出は前作よりマシになっている。ワイヤーアクションまで使ってるしな。
 ラストはアタッカー同士の間でボールが破裂し偽サトリーレック側にボールが落ちるのでサトリーレックの勝ちか? と思ったら負けてしまう。「なんで?」としばらく悩まされたのだがサトリーレック側がタッチネットをしていたのがあとで分かる。うん、やっぱり演出は下手だ。
 大学バレー部の女子マネージャーがレズビアンで民主化運動にのめり込んで行方不明になったりとキャラクターの使い方もあまり上手くない。最終的にはどうやら渡米して向こうで男性と結婚したようなのだが、だから? という感じ。
 タイのアクション映画は80年代の香港アクション映画を思わせる無茶ぶりで勢いを感じるが、ドラマ映画はまだまだだな。コメディとしては泥臭すぎて個人的には笑えない。
 まだまだこれからな部分があるタイ映画だが、日本でも観られるようになった価値は大きい。外国映画と言えばアメリカ・イギリス・フランス・中国だけではないのだ。映画を観ればその国のことについての理解がある程度深まると思う。インド人はダンス好きとか。

『アタック・ナンバーハーフ』 彼らは彼女

B009NPAO90.jpg

『アタック・ナンバーハーフ』 (2000) SATREE-LEX 104分 タイ

監督:ヨンユット・トンコントーン 脚本:ヨンユット・トンコントーン 撮影:サヨムプー・ムックディープロム
出演:チャイチャーン・ニムプーンサワット、サハーパープ・ウィーラカーミン、ゴッゴーン・ベンジャーティグーン、エカーチャイ・ブーラナパーニット、ジェッダーポーン・ポンディー

 国体優勝を目指すランパート県の男子バレーボールチームに新しく高校で教えていた女性コーチが就任する。コーチが選手選抜を一般公募でやり直したところ、大学時代もバレー部だったオカマ二人ジュンとモンが試験を通ってしまう。
「オカマなんかとやれるかよ」とチャイという選手を除いて全員出て行ってしまった。そこでジュンとモンが心当たりの選手を集めてくるのだが、みんなオカマばかり。コーチが連れてきた三人の補欠選手までオカマ。そんなオカマチームが強豪揃いの国体で通用するのか?
 なんとこれ、実話ベースなんだそうである。エンドロールには本人たちが登場しているが確かにオカマさん。ただし、作中で演じているのは一人を除いてノーマルな俳優である。胸にシリコンを入れたオカマ選手もいるが、彼女(?)は確かに妖艶な雰囲気がある。
 オカマチームは"鋼鉄の淑女"を意味する"サトリーレック"というチーム名を付け、世間の偏見、特に大会委員長の嫌がらせを根性で撥ね除けながら勝ち進んでいく。
 その間にはオカマゆえのコンプレックスや悩み、ノーマルな選手チャイとの接し方、チャイがオカマたちを理解して仲間になっていく様子などが描かれる。タイはオカマ大国だそうだが、それでも彼女(?)たちはマイノリティで差別されているのだ。
 息子がノーマルだと信じていて婚約者まで見つけてきた父親が、TV中継でお化粧をしてバレーをプレーする息子を見てショックを受け、連れ返しにやって来る。他には筋骨隆々とした陸軍のオカマが伸ばしていた爪を試合で折ってしまいショックを受けている。主力選手を失ったサトリーレックはピンチを迎える。その時、息子は父親の反対を押し切って会場に戻ってくる。うーん、男らしい(?)。
 コテコテのコメディと思って観たらオカマへの偏見や差別の実態、それを乗り越えていく主人公たちの精神力としぶとさになかなか感動してしまった。コーチが大会委員長に啖呵を切るシーンは爽快である。
 そして決勝戦にはサトリーレックのファンたちで会場は満員。女性ファンが多かったがあれが腐女子というやつか? はてにはオカマショーのオカマ軍団も駆けつける。
 バレーボールのシーンがあまり迫力はないのが残念。試合のシーンはそんなに本気で撮ってはいない感じ。ラストに出てくる本人たちがちょっとプレーを見せてくれるが、これはさすがに迫力があった。

『ドリブルX』 魔法のシューズがなくたって

B001G9ECFS.jpg

『ドリブルX』 (2006) LIKE MIKE 2: STREETBALL 96分 アメリカ 20th CENTURY FOX

監督:デヴィッド・ネルソン 製作:デヴィッド・ビクスラー キャラクター創造:マイケル・エリオット 脚本:キース・ミッチェル、アリー・ドヴォリン 撮影:アルバート・J・ダンク
出演:ジャッシャ・ワシントン、マイケル・ビーチ、ブレット・ケリー、ケル・ミッチェル、エヌーカ・オークマ、ロブ・モートン、ミカ・ウィリアムズ、マイケル・アダムスウェイト

 原題の『LIKE MIKE 2: STREETBALL』から分かるとおり『ロスト・キッズ(LIKE MIKE)』の続編。といっても魔法のシューズ以外に話のつながりはないけど。
 主人公の中学生ジェロームはストリートボール(ストリートバスケ)が大好きで2人の友人と組んでいつも3人で遊んでいる。しかし、今日はコートの使用で上級生と揉めて3on3で勝負した結果負けてしまう。しかもシューズを踏まれて底が破けてしまう。
 悔しさから家に帰っても裏通りでバスケの練習をしていたジェロームは電柱に引っかかっていたバスケットシューズを見つける。そのシューズには"MJ"のイニシャルが書かれていた。"マイケル・ジョーダン"と同じイニシャルのそのシューズを履いたジェロームはスーパープレイを連発し、セミプロバスケチームにスカウトされる。
 そこでもスーパープレイを披露してジェロームは人気者になっていく。しかし、チームプレーを忘れ味方にパスせず自分一人でシュートを決めたり、2人の友人にも「忙しいから」と冷たく対応してしまう。
 そして孤独になっていったジェロームは反省するのだが、ジェロームのマネージャーとして出しゃばってきた実家での同居人レイがシューズメーカーと契約するため魔法のMJシューズを盗んでしまう。
 ジェロームの両親は離婚しているのか別居しているのかは分からないが、とにかく別々に暮らしていてジェロームは教師である母親と暮らしている。
 父親は元バスケの名選手だったのだが、重要な時にミスしてしまい今では普通の会社員になっている。
 その父親がかつて優勝し記念碑に名前が刻まれた3on3の大会がラストに開催される。友人たちと和解したジェロームは大会に参加するが、レイも実力者を集めて参加していた。ラフプレーで勝ち進んできたレイのチームとジェロームのチームは決勝戦で対戦することになる。魔法のシューズを取り戻していたジェロームはそのおかげで勝ち進んできたのだが、決勝戦の最中にレイのチームのラフプレーでシューズの底が抜けてしまう。しかも、友人の一人が足首を捻挫してプレーを続行できなくなる。どうする、ジェローム。
 ジェロームのスーパープレーはあからさまに特撮だが、他の選手たちのプレーの見事さは大したものだ。どうやったらあんなに自在にボールを操ることが出来るんだろう。
 調子に乗って孤立したジェロームは根が良い子なのでちゃんと反省する。ファミリー向け映画だし良心的でかまわない。全体的に底は浅いけどね。
 MJというイニシャルだけでマイケル・ジョーダンが思い浮かぶのか。それだけ彼はバスケ界のスーパースターなんだろう。でも「マイケル・ジョーダン」という名前を出すのは巧みに回避されている。名前を出したらさすがにまずいんだろう。権利料とか支払わなくちゃいけなくなるのかな。
 ジェロームの父親は仕事が忙しく、一緒に過ごすはずだった週末さえ仕事の予定が入ってしまいジェロームは傷ついている。そんな父息子の関係もラストには修復される。
 ジェロームが離れていった人たちとの絆を取り戻すのにもうちょっと苦労させても良かった気がするが、そこら辺はレイが悪人だったからですまされてしまう。
 家族も再び一つになったジェロームはもうシューズに依存する必要はなくなっていた。

『ロスト・キッズ』 頭文字MJ

B001G9ECG2.jpg

『ロスト・キッズ』 (2002) LIKE MIKE 100分 アメリカ 20th CENTURY FOX

監督:ジョン・シュルツ 製作:ピーター・ヘラー、バリー・ジョセフソン 製作総指揮:アダム・シルヴァー、グレッグ・ウィニック 原案:マイケル・エリオット 脚本:マイケル・エリオット、ジョーダン・モフェット 撮影:ショーン・マウラー 音楽:リチャード・ギブス
出演:リル・バウ・ワウ、モリス・チェスナット、ジョナサン・リプニッキ、ブレンダ・ソング、クリスピン・グローヴァー、ロバート・フォスター、ユージン・レヴィ、レジナルド・ヴェルジョンソン、ジェシー・プレモンス、ロジャー・モリッシー

 カルビンは孤児院育ちの黒人少年でバスケットボールが大好き。孤児院には養子を求めて里親候補がやって来るが、養子になるのはまだ幼い子たちばかりで、13歳のカルビンたちにはなかなか声がかからない。
 そんなカルビンが孤児院に寄付された衣類の中から一足のバスケットシューズを見つける。そこに書かれていたイニシャルはMJ。まさかマイケル・ジョーダンが少年時代に使っていた靴? そして地元チーム・ナイツの試合に招待されたカルビンはハーフタイムのショーでトレイシーというバスケ選手と1on1の勝負をすることになる。トレイシーは一回だけカルビンに勝たせようと考えていたが、二回目以降は本気になったのにカルビンを止められずダンクシュートまで決められてしまう。
 ナイツの広報員はオーナーが負け続きのナイツを売りに出そうとしているのを知り、話題作りのためにカルビンをナイツにスカウトする。だが、孤児院の悪徳院長ビトルマン(クリスピン・グローヴァー)はそれで一儲けしようと企んでいた。
 チームのマスコット代わりにナイツ入りしたカルビンだが、実際に試合に出してもらえることになる。MJシューズに「マイクのように(LIKE MIKE)プレーできますように」と祈ったカルビンの願いは通じ、ドリブル・パス・シュートでスーパープレイを披露する。
 遠征中はトレイシーと同室になったカルビンは、最初は彼から「なんで俺がそんな面倒なことを」と思われているが、次第に親しくなっていく。そしてトレイシーは「両親は死んだ」と言っていたのに父親は生きていているのに連絡を取っていないことを知る。孤児のカルビンにはそれが信じられず、トレイシーを父親に引き合わせようとする。
 そして勝ち進んだナイツはプレーオフ出場をかけて強豪チームと対戦することになる。カルビンのバスケ能力がMJシューズのおかげだと知ったビトルマン院長はいじめっ子を利用してMJシューズを取り上げて金庫にしまい込んでしまい強豪チームの勝ちに10万ドルを賭ける。このままカルビンが出場できなければナイツは勝てるか怪しい。その時、孤児院の子供たちが力を合わせて院長に立ち向かった。その中には、いじめっ子もいた。いじめっ子とカルビンは相性が悪いが孤児院仲間なのだ。
 院長役のクリスピン・グローヴァーは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)でマイケル・J・フォックスの父親役を演じた俳優。同作中では中年になった年齢の特殊メイクをしているシーンがあったが、まさにそのメイクそっくりになっている。ビフ・タネン役の俳優の現在の姿も見たことがあるが、それもそっくりだった。あの特殊メイクはすごいんだな。
 カルビンは部屋が明るくないと眠れない。心に弱さと不安を抱えているのだろう。
 カルビンがトレイシーに幾何を教えてもらいに行って、トレイシーが自宅の壁にオレンジのペンキでバスケのディフェンスラインを描き、それで二等辺三角形や直角三角形を教え、そのうちにペンキがけ合戦になってしまう。二人の出会い方は良いとは言えなかったが、一緒に時間を過ごす内に互いにかけがえのない存在になっていたのだ。
 最後の試合の最中にMJシューズの底が抜けて普通の少年に戻ってしまったカルビンは監督や選手に「これが僕にとって最後の試合です」と伝える。あと数点差で逆転できるところまで来ているがいったいどうなるのか。
『ロスト・キッズ』という邦題を誰が付けたんだろう。まるで意味不明だ。最初は『ロスト・チルドレン』(1995)のような奇っ怪な話かと思ってしまった。
 NBAが全面協力しているようで、エンドロールにはNBAプレイヤーとしてHIMSELFが何人も登場する。観客席も満員で2作目に当たる『ドリブルX』とはかかっている予算が違うのが一目で分かる。
 カルビンのスーパープレイは特撮も使われているが、実際にかなりの腕前の子役なのだろう。
 最終的に孤児院はナイツが買い取り運営することになった。悪徳院長は賭けに使った借金で行方不明。海に沈んでなきゃ良いんだけどね。
 そしてある人物に養子として引き取られたカルビンは、部屋を暗くしても眠れるようになった。独身男性でも里親になれるんだな。

B000LPS3MG.jpg

『インヴィンシブル 栄光へのタッチダウン』 (2006) INVINCIBLE 103分 アメリカ WALT DISNEY PICTURES

監督:エリクソン・コア 製作:マーク・シアーディ、ゴードン・グレイ、ケン・モク 製作総指揮:ブラッド・エプスタイン、エズラ・スワードロウ 脚本:ブラッド・ガン 撮影:エリクソン・コア 音楽:マーク・アイシャム
出演:マーク・ウォールバーグ、グレッグ・キニア、エリザベス・バンクス、ケヴィン・コンウェイ、マイケル・リスポリ、カーク・アセヴェド、マイケル・ケリー、マイケル・マルヘレン、マイケル・ヌーリー、ジャック・ケーラー、ローラ・グラウディーニ、ペイジ・ターコー、リン・コーエン、ダヴ・デヴィッドフ、スティンク・フィッシャー

 時は1976年、アメリカは不況の真っ最中で解雇反対デモなどが行われている。主人公のマーク・ウォールバーグたちは30歳のバーテンで、バーで集まりTVで地元フィラデルフィアのNFLアメフトチーム"イーグルス"の試合を見たり、原っぱでアメフトボール一つだけを使い防具もなしで草アメフトをやるぐらいしか楽しみがなかった。
 だが、イーグルスは負け続けで昨年は最下位。そこで新しい監督が西海岸からやって来て、話題作りのために「やる気のある奴なだ誰でも入団テストを受けられる」と発表する。もちろん、そこから選手を見いだすつもりはさらさらなかったのだが、仲間に後押しされてテストを受けたウォールバーグがただ一人テストを通過してしまう。
 そして練習が始まり、駄目だった選手は夜になると一人一人監督に呼び出される。ウォールバーグは自分もいつ呼び出されるかとおびえる。だが、最終選考会議でスタッフたちはウォールバーグではなくもう一人の選手を推したのだが、監督権限でウォールバーグは正式にチーム入りした。
 オープン戦からウォールバーグは出場するがなかなか活躍できない。「失敗したかな」と思う監督だったが、開幕後の地元フィラデルフィアでの第一戦でウォールバーグは観客席にやって来た父親や仲間たちのために奮闘し、大活躍を果たす。
 これまたなんと実話である。アメフト版『オールド・ルーキー』みたいなもんだな。アメフト映画特集はもう終えていたのだが、「面白いのがあるよ」とこの作品を教えてもらった。
 ウォールバーグは高校で1年間アメフト部だった以外の経験は草アメフトだけ。だがその俊足さを買われてチーム入りする。最初は正式な選手たちに馬鹿にされているが、彼の頑張りがだんだんチームメイトに通じていく。
 オープニングで妻に「あんたは負け犬よ。このまま一生貧乏なんだわ」と離婚されてしまったウォールバーグだが、バーのオーナーの妹ジェシカと知り合い次第に親しくなっていく。しかし、彼女はニューヨーク・ジャイアンツのファン。イーグルスの応援にジャイアンツのTシャツを着てきて周りの観客から怒られてたりする。
 ストーリーは分かりやすく、主人公の努力は報われラストも爽快だし確かに面白い作品。主演はマーク・ウォールバーグ。なのに日本劇場未公開。やっぱりアメフト物は人気がないのかな。
 プロとしてやっていけるか自信を失ったウォールバーグが仲間たちがやっている草アメフトに飛び入りして雨の中プレーし原点に返って自分を取り戻すシーンなんか良いんだけどな。
 バーの常連客でイヤミな奴が一人出てくるけど、そいつとも和解し基本的に悪人の出てこない世界。実際には一般テストでチーム入りしたウォールバーグが全員から素直に受け入れられたとも思えないけどそこら辺はディズニー映画。
 ウォールバーグを見限ってしまった元妻は後で「しまったぁぁぁ」と思ったんじゃないかな。